NVIDIAの次世代フラッグシップボードとなる「RTX 5090」グラフィックボードは、以前から512ビットのメモリバス幅を採用する可能性が示唆されてきたが、今回リーカーはRTX 5090で採用されるメモリ・レイアウトの情報を入手したとして、これを共有している。それによれば、RTX 5090には合計16個のDRAMモジュールが採用され、これまで以上に高密度なレイアウトになる可能性がありそうだ。
合計16個のGDDR7 DRAMが搭載され最高32GBの容量を実現か
Chiphell ForumのPanzerlied氏による情報では、GeForce RTX 5090は512ビットインターフェースの採用に傾いており、現行のフラッグシップモデルであるRTX 4090から更に高密度なメモリ・レイアウトとなり、これまでの3-4-1-4構成から、4-5-2-5構成(どちらも時計回り)になる可能性があるようだ。つまり、ボードは最大16個のメモリ・モジュールをサポートする事になる。採用されるメモリは、GDDR7とされており、GDDR7メモリの容量は2GBからなので、RTX 5090は最大で32GBのメモリ容量を搭載する事になる。
NVIDIAが採用するGDDR7のメモリスピードについては、以前の噂では28Gbpsを採用すると言う話もあったが、MicronとSamsungが先日相次いで32GbpsのGDDR7を発表し、今年後半に市場に投入すると発表した事から、32Gbpsを採用する可能性もある。そうした場合、512ビットのメモリバス幅で接続され、32Gbpsのメモリスピード、2,048GB/sのメモリ帯域幅を実現する。これは、GeForce RTX 4090のメモリ帯域幅1,008GB/sの実に2倍以上だ。とは言え、歩留まりを考え28Gbpsに落ち着くとしても、メモリ帯域幅は1,792GB/sとなり、大きな向上である事には変わりはない。
なお、補足情報ではあるが、NVIDIAのBlackwellアーキテクチャに基づくゲーミングGPUには以下のラインナップがあると見られている。
- Blackwell GB202 (ウルトラエンスージアスト)
- Blackwell GB203 (エンスージアスト)
- Blackwell GB205 (ハイエンド)
- Blackwell GB206 (メインストリーム)
- Blackwell GB207 (エントリーレベル)
RTX 5090にはフルコアが稼働するGB202 GPUが搭載されるだろう。
RTX 4090 Founder EditionのPCBに重ねたメモリモジュールのイメージは以下の通りとなる。
エアフロー改善の為に3層構造のPCBになる?
そして、この新たな構成を実現するためには、全く新しいPCB設計が必要となる。Panzerlied氏は両面ブロー用のスペースを確保するために3枚のPCBを使用していると述べている。
これについて、リーカーのkopite7kimi氏から補足として提供された情報によれば、PCBはメインボード、IO/リジッドボード、個別のPCIeスロットコンポーネントの3つのボードに分割される可能性があるが、これが必ずしも別個のPCBと見なされない可能性もあると、同氏は述べている。
Wccftechではこの情報を元に、専門家に冷却ソリューションがどのような形式になるのかを質問したところ、考えられるのは3つのPCBそれぞれの間にファンを挟む方式が考えられるとのことだ。
NVIDIAがマルチPCB方式を採用するのは初めてではないため驚くべき事ではないが、3つのPCBをファンで挟む場合、どういったレイアウトになり、現行レベルの厚みで収まるのかどうかは興味深いところだ。
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