世間ではPCIe 5.0対応のSSDが徐々に出回り始めているが、技術は常に進歩を続けており、規格は普及に大きく先立って策定されている。今回、PCI Special Interest Group(PCI-SIG)は、この次々世代規格となるPCIe 7.0仕様の最初の公式ドラフトを発表し、2025年に我々が手にするであろう未来のデバイスの姿を垣間見せてくれている。
PCIe(PCI Express)規格は世代を経る毎に速度が倍増しているが、それは今回も当てはまる。
PCIe 7.0仕様では、128GT/s(ギガ・トランスファー/秒)の達成を目指しており、これはx16インターフェイスの双方向帯域幅で512GB/sという途轍もない物だ。SSDで一般的なx4インターフェイスの場合、最大帯域幅は128GB/sとなり、これはPCIe 5.0 SSDで可能な帯域幅の4倍に相当する。
これを実現するために、PCIe 7.0ではPAM-4、つまり4つの異なる電圧レベルのパルス振幅変調が使用される。もちろん、PCI-SIGは、コンピュータが正常に機能するために不可欠な低レイテンシと高信頼性を確保することに重点を置いている。
PCIe 7.0仕様は2025年に完成する予定だが、これをサポートするデバイスが登場するのはその何年も後になるだろう。結局のところ、PCIe 6.0はまだ実際に購入できるPCには搭載されておらず、PCIe 5.0でさえ基本的にデスクトップ専用であるため、規格の決定と対応デバイスの登場には大きな時間的隔たりがある。
PCIe 7.0がいつコンシューマー製品に搭載されるかは不透明だが、PCIe 6.0の動向を見る限り、この最新バージョンが広く利用可能になるまでには少なくとも2年は必要だろう。しかし、PCIe 6.0の動向からすると、この最新バージョンが広く利用されるようになるまでには、少なくとも2年は必要だろう。そしてその頃には恐らくPCIe 8.0の話題も出てきているはずだ。こうして進化は留まるところを知らないが、正直なところ、コンシューマレベルでこのような高速転送を必要とする機会はまだないのもまた現状だ。
Sources
- PCI Special Interest Group: PCIe® 7.0 Specification, Version 0.5 Now Available: Full Draft Available to Members
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