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Intelサーバー向けプロセッサ「Granite Rapids」の詳細がリーク、最上位モデル「Xeon Platinum 6980P」は128コア搭載か

Y Kobayashi

2024年8月3日

Intelの次世代サーバープロセッサ「Granite Rapids」の詳細がリークされ、最大128コアを搭載する新モデルの存在が明らかになった。この情報は、Intelが現行のEmerald Rapidsから大幅な性能向上を図り、長年のライバルAMDとのコア数の差を埋める意欲的な取り組みを示している。

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Granite Rapidsの新型モデルが明らかに

今回のリークで注目を集めているのは、Granite Rapidsファミリーの中でも特に高性能を謳う「Xeon 6900P」シリーズだ。この新シリーズは、Intelの次世代サーバーアーキテクチャの中で性能重視型のラインナップとして位置づけられている。最上位モデルとされるXeon Platinum 6980Pは、以下の仕様を持つとされている:

  • 128コア
  • 504MBのキャッシュ
  • 2.0GHzのベースクロック
  • 500WのTDP(熱設計電力)

これに続く6979P、6972P、6952P、6960Pモデルも、120コアから72コアまでの範囲で様々な構成を提供する。特筆すべきは、これらの新モデルが現行のEmerald Rapidsの最大64コアから、コア数を倍増させている点だ。

だが、Granite Rapidsの特徴は、単にコア数を増やすだけではない。

Granite Rapidsは、Intelの次世代サーバーアーキテクチャの中で、性能重視型のラインナップとして位置づけられているが、新しいRedwood Cove Pコアを採用することで、AMX FP16アクセラレーション、より大容量のL1キャッシュ、そして高いIPC性能を実現するとされている。Intelの発表によれば、これらの改良により、Granite Rapidsは前世代と比較して2〜3倍の性能向上と、最大2.8倍のメモリ帯域幅の向上を実現するという。

Intelの発表によれば、Granite Rapidsは前世代と比較して2〜3倍の性能向上と、最大2.8倍のメモリ帯域幅の向上を実現するという。さらに、新しいXeon 6ブランディングの下で、最大12チャネルのDDR5-6400メモリ対応、96レーンのPCIe Gen 5.0/CXL 2.0インターフェース、6つのUPI 2.0リンクなど、幅広い機能強化が図られている。

興味深いのは、Granite Rapidsが単一のプロセッサだけでなく、マルチソケット構成にも対応している点だ。Xeon 6900Pシリーズは2ソケット構成に対応しており、理論上は最大256コア、512スレッドという驚異的な処理能力を実現できる。一方、Xeon 6700Pシリーズに至っては8ソケット構成まで対応し、最大688コア、1376スレッドという、まさに桁違いの処理能力を提供する可能性がある。

Intelは、Granite Rapidsの正式リリースを2024年第3四半期に予定している。ただし、最初に登場するのは86コアまでのモデルで、128コアを搭載する高性能モデルは2025年初頭まで待つ必要がある。この段階的な製品展開は、製造プロセスの最適化や市場の需要を見極めるためのIntelの戦略と見られている。

今回のリークは、データセンター市場における競争の新たな局面を示唆している。長年にわたってAMDに後れを取っていたサーバー向けプロセッサのコア数で、Intelがついに対等な立場に立つことになる。これにより、両社の競争は性能、効率性、価値の面でさらに激化することが予想される。

ただし、コア数や理論上の性能だけでなく、実際の運用環境での効率性や、ソフトウェアエコシステムとの親和性なども、ユーザーの選択に大きな影響を与えるだろう。また、AMDも次世代EPYCプロセッサ「Turin」で対抗する構えを見せており、サーバー市場の覇権争いは今後さらに白熱することが予想される。


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