Samsungは、5Gネットワーク通信のデータ転送速度について、Qualcommとの協業により、大幅な向上を実現したことを発表している。
Samsungのプレスリリースによると、3GPP Release 17における主要なアップデートとして、周波数分割複信(FDD)と時分割複信(TDD)の両方の周波数帯で1024の直交振幅変調(QAM)テストに成功し、その成果として5Gの速度を最大20%向上させ、スマートフォンでのダウンロード速度の高速化を実現したとのことだ。
協力の一環として、両社は、2.1GHz(FDD)および3.5GHz(TDD)で動作するSamsung Network社の5G vRAN機器と、QualcommのX75 5Gモデム(Snapdragon 8/8s Gen 3に搭載されている)を使用したテスト用スマートフォンを使用し、20MHzの帯域幅で485Mbpsのダウンロード速度を達成した。現在の5Gネットワークで一般的な256QAMで可能な速度より20%速い物で、5Gネットワークの理論上の最大ダウンロード速度に近いものだ。
FDDバンドでこの速度が達成されたのはこれが初めてである。このテストは20MHzの単一バンドで行われたため、最近のスマートフォンの多くはCA(キャリア・アグリゲーション)によって複数のバンドを組み合わせることができるため、さらに多くの速度を達成することができる。両社はまた、従来のRAN装置を使ったネットワークでもこの技術をテストしている。
この技術は、今年末までにネットワーク事業者向けに商用化される予定とのことだ。SamsungとQualcommは昨年、FDD周波数帯で下り4倍、上り2倍のCAをテストした。Samsung Networksは世界最大のセルラーネットワーク機器メーカーの1つで、5Gコア、5G vRAN、AI搭載自動化ツールを開発している。
Samsung NetworksのJi-Yun Seol副社長は、「次世代ソリューションの開発には、スペクトル効率の向上が不可欠だと考えています。この成果は、モバイル技術の最前線を押し進めるというSamsungの継続的な取り組みを強調するものです。Qualcomm Technologies社との協力により、今回も素晴らしい結果を得ることができました」と、述べている。
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