Samsungが次世代フラッグシップチップ「Exynos 2500」の存在を初めて公式に認めた。同社の第2四半期決算発表で明らかにされたこの情報は、これまでこのチップが実際に発売されるかは不透明とされてきた噂を払拭し、少なくともExynos 2500が2025年のGalaxy S25シリーズに搭載される可能性の高まりを示唆する物と言えるだろう。
Exynos 2500のGalaxy S25シリーズへの搭載可能性が高まる
Samsungのシステム LSI事業部門のトップであるTommy Kwon氏は、アナリスト向け電話会議で次のように述べた:「ウェアラブル向けの業界初の3ナノメートルSoCが強い好評を得ています。これを踏まえ、フラッグシップ製品向けのExynos 2500の安定供給に注力する計画です」。
この発言は、Samsungが3nmプロセス技術の開発に成功し、それを量産レベルまで引き上げたことを示唆している。Exynos 2500は、同社にとって2番目の市販向け3nmチップとなる。最初の3nmチップはウェアラブルデバイス向けのExynos W1000で、今月初めに発表された。
業界アナリストやリーク情報によると、Exynos 2500は10コアCPUを搭載し、1つの3.2GHz駆動のCortex-X5コア、5つのCortex-A730コア(異なるクロック周波数で動作)、4つのCortex-A520コアで構成されると予測されている。また、AMDのRDNA3アーキテクチャをベースにしたSamsung独自のXclipse 950 GPUを搭載する可能性もある。
Samsungは、Exynos 2500の性能と効率性に自信を持っているようだ。一部の報道によれば、同チップはついにQualcommのSnapdragonチップと同等の電力効率を達成できる可能性があるという。これが事実であれば、SamsungにとってExynosシリーズの大きな躍進となるだろう。
しかし、Exynos 2500の採用範囲については不確実性が残る。噂によると、Galaxy S25とGalaxy S25+では多くの市場でExynos 2500が採用される一方、中国や北米の一部ではSnapdragon 8 Gen 4が使用される可能性がある。Galaxy S25 Ultraに関しては、全地域でSnapdragon 8 Gen 4を採用する可能性が高いとされている。
Samsungがこの新チップを公式に認めたことは、同社がスマートフォン事業におけるチップセット戦略を見直していることを示している。これまでQualcommのチップセットに大きく依存してきたSamsungだが、Exynos 2500の導入によりコスト削減とQualcommに対する交渉力の強化を図る狙いがあるとみられる。
今後数ヶ月間で、Exynos 2500の詳細な仕様や性能、そしてSamsungの3nm GAAプロセスの進捗状況について、さらなる情報が明らかになることが期待される。
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