NVIDIAの信頼出来るリーカー、kopite7kimi氏によって次期「Blackwell」RTX 5000シリーズに搭載されるGPUファミリー「 GB202、GB203、GB205、GB206、GB207」の新たな情報が明らかになった。それによると、これまで全てがGDDR7に置き換わると考えられていたが、どうやらそうではないようだ。
NVIDIA RTX 5000(Blackwell)のGB20X GPU
早速情報を見てみよう。kopite7kimi氏のポストは以下の通りだ。
GPU名の後の数字はGPC数とTPC数をそれぞれ表している。その後にメモリバス幅、メモリの種類という形だ。GPUはSM(Streaming Multiprocessor)を最小単位とする構成となっている。このSMを複数組み合わせたTPC(Texture Processing Cluster)を更に包含するのがGPC(Graphics Processing Cluster)だ。GPCはそれ自体が小さなGPUの様な物で、これが複数組み合わさってGPUを構成している。
Ada世代と同様に、TPCあたり2つのSMを持つと仮定すると、それぞれのGPUの構成は以下の通りとなりそうだ。
- GB202: 12(GPC) x8(TPC) = 192 SM 512ビット GDDR7
- GB203: 7×6 = 84 SM, 256ビット GDDR7
- GB205: 5×5 = 50 SM, 192ビット GDDR7
- GB206: 3×6 = 36 SM, 128ビット GDDR7
- GB207: 2×5 = 20 SM, 128ビット GDDR6
GB202 GPUは相変わらずモンスターだ。12個のGPCにそれぞれ8つのTPCを搭載し、192SMで構成される。だが実際にNVIDIAがこれをそのまま利用することを意味する物ではない。たとえば、RTX 4090では、AD102の12GPCのうち1GPCがカットされて提供されたように、小売SKUは良好な収率を維持するためにカットダウンされた構成になる可能性が高い。GPUは512ビットを提供するが、SKUに応じて448ビット、384ビット、320ビットなど、必要に応じて、さまざまな構成に切り換えることができる。実際、NVIDIAがRTX 5090には448ビットメモリバスを使用する予定であると、別のリーカーの情報では明らかになっている。
GB203 GPUは、7つのGPC、それぞれ6つのTPC、合計84のSMで構成され、256ビットのメモリバス幅を持ち、GeForce RTX 5080グラフィックス・カードに使用されると見られている。
その下のGB205 GPUは恐らくRTX 5070及びRTX 5070 Tiに搭載されると見られる。5つのGPCに5つのTPC、合計50のSMで構成され、192ビットのメモリバス幅になりそうだ。
メインストリーム向けのGB206 GPUはRTX 5060及びRTX 5060 Tiに搭載されるだろう。3つのGPCを搭載し、GPCあたり6個のTPC、合計で36個のSMが搭載され、128ビットのメモリバス幅となる。数字だけ見れば狭い物だが、新たなメモリ圧縮アルゴリズムと大きなL2キャッシュにより十分なパフォーマンスが期待できるだろう。
興味深いのはその下、GB207 GPUだ。RTX 5050をターゲットにすると思われるこのチップには、2つのGPCに5つのTPCが搭載され、合計で20SMとなる。これは、AD107の24SMからダウングレードだ。メモリバス幅はGB 206と同様な128ビットとなるが、他のラインナップが新しいGDDR7メモリ規格を採用する一方で、GDDR6のメモリ・サポートとなる可能性が高い。
NVIDIAのRTX 5000シリーズは2024年の後半に発表されるが、実際の発売は2025年まで持ち越される可能性も指摘されている。
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