同時発売されたiPad Airの“Air”とは一体何なのか考えさせられるほど薄い新型iPad Proは、その薄さ故に耐久性に対する不安が囁かれてきた。
こうした懸念に対してAppleは、剛性が大幅に向上していると説明しているが、実際のところどうなのだろうか?発売したばかりのこのデバイスを、過激なYouTuberらがテストし、その疑問に対する答えを提示してくれている。
Appleの内部構造再設計が奏功
新型OLEDiPad Proは、13インチモデルに至ってはわずか5.1mmという驚異の薄さだ。この薄さは折り曲げに対する耐久性を心配せずにはいられないだろう。
AppleのSVPであるJohn Ternus氏は、Arun Maini氏との最近のインタビューでデバイスの剛性を向上させるために内部構造を再設計していると説明している。Ternus氏によれば、新型iPad Proでは、新しい金属カバーがロジックボードの上に置かれ(Ternusはこれを「カウリング」と表現している)、デバイスの中央を通って中央リブを形成していると言うのだ。こうした設計上の選択を組み合わせることで、熱放散が改善され、剛性も大幅に向上しているという。
これに関して、YouTubeチャンネル「JerryRigEverything」を運営するZack Nelson氏は早速動画にてテストした。彼のテストによれば、中央のリブは、スクリーンが本体から分離しても、タブレット内部のハードウェアをしっかりと保護しているようだ。ただし、垂直方向の曲げテストでは、iPadはUSB-C充電ポートからディスプレイが完全に破壊されている。
AppleTrackのSam Kohl氏も新しいiPad Proを曲げることができたが、通常の使用ではかなり曲げに強いと結論づけている。
2018年にiPad Proが登場した際、このモデルはそれまでのiPadに比べて折れ曲がりやすいと言う論争を引き起こし、「#Bendgate」とまで呼ばれた。一部のユーザーは通常の使用でもデバイスが曲がってしまうことを報告し、時には箱から出してそのまま曲がってしまうこともあったという。2024年モデルに関しては、このBendgateの再来はないかも知れない。
iPad Proの薄さが心配で購入を迷っていた人はひとまず安心しても良さそうだ。
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