Appleが本日発表した新型Mac miniは大幅な小型化を実現した一方で、ユーザビリティの観点から疑問が残る設計選択が物議を醸している。なんと、電源ボタンが極めて押しにくい、底面に配置される仕様となっているのだ。
物理的な制約か、デザイン至上主義か
新型Mac miniは従来モデルから大幅なダウンサイジングを実現し、わずか12.7×12.7cmのコンパクトなボディに仕上がっている。しかし、この小型化の代償として、従来は背面に配置されていた電源ボタンが底面へと移設された。
この設計変更により、Mac miniの電源を入れる際にはデバイスを持ち上げるか、傾ける必要が生じている。特筆すべきは、この新しい電源ボタンの配置が、Appleの製品発表動画や新しい広告では意図的に触れられていない点である。
Magic Mouseの再来か
この設計選択は、充電ポートが底面に配置されているMagic Mouseを彷彿とさせるものである。ただし、現代のmacOSにおいてスリープ状態の管理が優れていることを考慮すると、日常的な使用における実質的な影響は限定的である可能性が高い。
進化と妥協のバランス
新型Mac miniは、フロントパネルにUSB-CポートとオーディオジャックをM4およびM4 Pro世代で初めて搭載し、接続性の向上を図っている。また、M4 Proモデルではサンダーボルト5を採用するなど、多くの進化も遂げている。
価格は94,800からとリーズナブルな設定で、16GBのRAMと256GB SSDを標準装備している。また、カーボンニュートラルなMacとしても注目を集めており、アルミニウムシャーシやマザーボードの金メッキなど、リサイクル材料の採用も積極的に行われている。
Xenospectrum’s Take
電源ボタンの底面配置は、確かに物理的な制約による決断である可能性も否定できない。しかし、ユーザビリティを犠牲にしてまで追求された小型化に、Appleのデザイン哲学の行き過ぎた一面を見る思いだ。とはいえ、スリープ機能がメインであろう現代において、この設計上の妥協が実用面で大きな支障をきたす可能性は低いと考えられる。むしろ、サードパーティ製のドックやアクセサリーの新たな市場創出につながる可能性すら秘めているのではないだろうか。
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