2025年1月にリリースされたWindows 11の最新アップデート(KB5050009およびKB5050021)において、音声出力やWebカメラの機能停止、システム安定性の低下など、複数の深刻な不具合が報告されている。多くのユーザーが影響を受け、一部では Windows の再インストールが必要となるケースも確認されている。
主要な不具合の詳細
今回のWindows 11アップデートにおける不具合は、主に以下の症状が報告されている。
オーディオ関連の問題
最も広範に報告されている問題は、オーディオ出力に関する不具合だ。具体的には以下の症状が確認されている:
- Bluetoothヘッドホンが接続は可能だが音声が出力されない
- USB DAC経由で接続した機器が認識されない
- YouTubeでの動画再生時にバッファリングやオーディオレンダリングエラーが発生
影響を受けている機器には、JDS Labs ODAC、Fiio E17K、FX-Audio DAC-X6、Hifime Sabre DAC、HyperX USBヘッドセット、Denon CEOL Carinoなどが含まれる。また、Samsung Galaxy Buds 2 Proなどの一般的なBluetoothイヤホンでも同様の問題が報告されている。
カメラ機能の停止
Webカメラに関する問題も多数報告されている:
- 内蔵Webカメラが認識されない
- Dell製4Kモニター(P3424WEB、P2424HEBなど)の内蔵カメラで「Device cannot start」エラーが発生
- Insta360 Linkなど、USB接続のWebカメラも影響を受けている
システム安定性の低下
さらに、以下のようなシステム全体に影響する問題も確認されている:
- ゲームプレイ中のAlt+Tab操作でシステムがフリーズまたはクラッシュ
- Ctrl+Alt+Deleteおよびタスクマネージャーのアクセスが不能
- Smart App Controlが正常なアプリケーションやWSL(Windows Subsystem for Linux)を誤ってブロック
- インストール時のエラー(エラーコード0x80070005、0x8007000d)
対処法と今後の展開
暫定的な対処方法
現時点で確認されている有効な対処法としては、まずは問題のアップデートのアンインストールが推奨される。これは、設定 > Windows Update > 更新履歴から該当のアップデートを削除することが可能だ。
また、未インストールの場合、アップデートを一時的に保留することが有効だ。
デバイスドライバーの再インストールまたはロールバックによって症状が改善される可能性もある。特にオーディオデバイスについて有効な場合があるため、一部ユーザーはこちらも試す価値があるだろう。
Microsoftの対応状況
2025年1月27日時点で、Microsoftは報告されている問題について公式な認識を示していない。しかし、調査を進めているとされ、修正プログラムの提供が期待される。
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