GoogleはAndroid 16のベータ版第2弾をリリースした。今回のアップデートでは、プロの写真家やビデオグラファー向けのカメラ機能が大幅に強化され、画質の向上も図られている。
プロレベルのカメラ制御を実現
Android 16 Beta 2では、Camera2 APIに新たな機能が追加され、プロレベルのカメラ制御が可能になった。
ハイブリッド自動露出
新しいハイブリッド自動露出モードでは、ISO感度または露出時間のいずれかを手動で制御しつつ、残りの設定を自動露出(AE)アルゴリズムに任せることができる。具体的には、ISO感度と自動露出、または露出時間と自動露出を組み合わせて制御でき、従来の完全マニュアル制御または完全自動露出のみのアプローチよりも柔軟性が向上している。、ISO感度を上げることによるノイズを避けたい場合等に特に有効になるだろう。
正確な色温度と色合い調整
プロのビデオ録画アプリを支援するため、色温度と色合いの微調整がCamera2 APIでサポートされた。従来、ホワイトバランス設定は「白熱電球」や「曇り」などのプリセットリストに限定されていたが、COLOR_CORRECTION_MODE_CCTの導入により、相関色温度に基づいてホワイトバランスを正確に調整できる。これにより、よりクリエイティブな色表現や、困難な照明条件下での正確な色再現が期待できそうだ。
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Ultra HDRをHEIC形式でサポート
Android 16 Beta 2では、Ultra HDR画像がHEICファイル形式でサポートされるようになった。Ultra HDRは、SDRベース画像とゲインマップメタデータから構成される画像形式で、Android 14で導入された画像フォーマットだ。
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HEIC(High Efficiency Image Container)形式はiPhoneも使っているユーザーなら聞いたことがあるかも知れない。JPEGよりも高画質で圧縮効率が高く、複数の写真を1つのファイルに保存できるなど、多くの利点がある。Ultra HDR HEIC画像はImageFormatタイプHEIC_ULTRAHDRを取得し、既存のUltra HDR JPEG形式と同様にゲインマップが埋め込まれる。GoogleはAVIF形式でのUltra HDRサポートも将来的に追加する予定だ。
その他の主な変更点
- モーションフォトキャプチャのIntentアクション:標準のIntentアクションが追加され、モーションフォトのキャプチャと表示が容易になった。
- エッジ・ツー・エッジ表示の強制:Android 16では、アプリは画面全体にコンテンツを表示するエッジ・ツー・エッジモードが強制される。オプトアウトの仕組みは廃止された。
- 計測システムのカスタマイズ:ユーザーは、システム設定で計測システム(メートル法、ヤード・ポンド法など)をカスタマイズできるようになった。
- TVの画質と音質フレームワークの標準化: Android 16では、TVのオーディオおよびピクチャプロファイルとハードウェア関連の設定にアクセスするための標準化されたAPIセットが提供される。
- 16KBページサイズ互換モード: Android 16は、16KBメモリページサイズへの移行を容易にするため、互換モードを追加した。4KBメモリページ用に構築された一部のアプリは、16KBメモリページ用に構成されたデバイス上で互換モードで実行できる。アプリのマニフェストファイルでandroid:pageSizeCompatプロパティを設定することで、互換モードを有効にできる。ただし、Googleは将来のデバイスに向けて、アプリを16KBアラインメントに更新することを推奨している。
Sources
- Android Developers Blog: The Second Beta of Android 16
Android 16 Beta 2が登場。プロ向けのカメラ機能が強化され、ハイブリッド自動露出や詳細な色温度調整が可能に。Ultra HDRはHEIC形式をサポートし、画質とファイルサイズのバランスが向上。
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