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Android 15で一部ハイエンドスマホにUltra HDR撮影が義務化へ

Y Kobayashi

2024年9月11日

Googleが次期Android OSとなるAndroid 15において、一部のハイエンドスマートフォンに対してUltra HDR撮影機能の搭載を義務付ける方針であることが明らかになった。この新たな施策は、より高品質な画像体験をユーザーに提供することを目指すものだが、デバイスメーカーにとっては新たな課題となる可能性がある。

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Ultra HDRとAndroid 15の新要件

Ultra HDRは、Googleが2023年のAndroid 14で導入した画期的な画像フォーマットだ。このフォーマットの特徴は、従来のJPEG画像にHDRメタデータを埋め込む点にあり、これによって、HDRディスプレイを搭載したデバイスでは高ダイナミックレンジの画像を表示し、非対応デバイスでは通常のSDR画像として表示することが可能になる。Ultra HDRは、新旧のデバイスで高品質な画像を適切に表示するという長年の課題に対する、Googleの示した新たな解決策と言える。

Android 15では、Android互換性定義文書(CDD)に新たな要件が追加された。特に注目すべきは、性能クラス15と呼ばれる高性能デバイス向けの要件だ。この要件では、メインリアカメラとフロントカメラの両方でUltra HDR(JPEG_R)をサポートすることが義務付けられている。さらに、ネイティブカメラアプリでデフォルトでUltra HDR出力を行うことも要求されている。これは、Googleが高性能デバイスにおいてUltra HDRを標準機能として位置付けようとしている表れと言えるだろう。

この新要件は、Android 15を搭載し、性能クラス15を宣言するハイエンドデバイスにのみ適用される。つまり、すべてのAndroid 15デバイスがUltra HDRをサポートする必要があるわけではない。しかし、この動きは間違いなくAndroidエコシステム全体にとって大きな意味を持つ。

Mishaal Rahman氏の報告によると、現時点でUltra HDR撮影に対応しているのは一部の優れたAndroidデバイスのみだ。しかし、Googleのこの決定により、今後はより多くのハイエンドデバイスがUltra HDRをサポートすることが予想される。これは、ユーザーにとってより高品質な画像体験を提供することにつながるだろう。

一方で、デバイスメーカーにとっては新たな課題となる可能性もある。Ultra HDRのサポートには、ハードウェアとソフトウェアの両面での対応が必要となるからだ。特に、デフォルトでUltra HDR出力を行うという要件は、カメラアプリの大幅な改修を必要とする可能性がある。

しかし、こうした課題にもかかわらず、多くのOEMがすでに自主的にUltra HDRを採用し始めているという明るい兆しもある。これは、以前は各OEMが独自のHDRフォーマットを使用していた状況から大きな進歩だと言える。

Ultra HDRの普及が進めば、サードパーティのカメラアプリ開発者もUltra HDR撮影に対応するアップデートをリリースする可能性が高まる。これにより、ユーザーはより多様なアプリでUltra HDR撮影を楽しめるようになるだろう。


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