OpenAIの元CTOであるMira Murati氏が、新たなAIスタートアップ「Thinking Machines Lab」を設立した。同社は、人間とAIの協調を促進する、カスタマイズ可能で汎用性の高いAIシステムの開発を目指す。
Mira Murati氏、Thinking Machines LabでAIの新たな地平を切り開く
OpenAIの元CTOであるMira Murati氏が、新たなAIスタートアップ、Thinking Machines Lab Inc.を立ち上げた。同社は、テキストだけでなく画像や音声などのマルチモーダルな情報を処理できるAIモデルの開発に注力する。
Murati氏は、OpenAIでChatGPTやDALL-Eの開発を監督し、Microsoftとのパートナーシップ締結にも重要な役割を果たした。Thinking Machines Labでは、インフラの品質を最優先事項とし、研究の生産性を重視した長期的な開発を目指す。
Thinking Machines Labのビジョン:カスタマイズ性と汎用性を両立
Thinking Machines Labは、AIモデルを特定のタスクに特化させるのではなく、「人間の専門知識の全範囲に適応し、より広範なアプリケーションを可能にする」ことを目指している。これにより、ユーザーは自身のニーズや目標に合わせてAIをカスタマイズできるようになる。
同社は、AIの安全性にも注力しており、レッドチーミングなどの確立された手法を用いてアルゴリズムの安全性をテストする。また、技術的なブログ投稿、論文、コードを定期的に公開し、AI研究コミュニティとの連携も積極的に行う予定だ。
OpenAIの主要メンバーが参画、強力なチームを形成
Thinking Machines Labには、Murati氏の他に、OpenAIの共同創業者であるJohn Schulman氏がチーフリサーチオフィサーとして、元OpenAIの研究担当副社長Barret Zoph氏がCTOとして参加している。
さらに、OpenAIの元安全担当副社長であるLilian Weng氏や、特別プロジェクト部門を率いていたJonathan Lachman氏も加わっている。それ以外にも、Thinking Machines LabはOpenAI、Character.AI、Google DeepMindなどのトップAIラボから約10人の研究者やエンジニアを引き抜いている。
Thinking Machines Labは現在29人の従業員を擁し、Meta、Mistralなど、AIエコシステムの主要企業からも人材を集めている。
Bloombergの報道によると、Murati氏は投資家との間で約10億ドル(約1500億円)規模の資金調達を検討しているとされているが、現時点ではThinking Machines Labからの公式発表はない。
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