AMDの3D V-Cache搭載プロセッサ「X3D」シリーズは、特にゲーミング用途において比類なきパフォーマンスを発揮する。AMDが先日「Zen 5」コアアーキテクチャを採用したRyzen 9000シリーズプロセッサを発表した事で、ゲーマーとして気になるところはZen 5の3D V-Cache搭載プロセッサ「Ryzen 9000X3D」シリーズがいつ発売するのかと言う話になるが、新たな情報によれば、前モデルのスケジュール感とは違った形でRyzen 9000X3Dシリーズは登場するかも知れない。つまり、2024年の年末商戦に間に合うように発売されるかも知れないのだ。
IntelのArrow Lake-Sのリリースにぶつける計画か?
AMDはRyzen 7000シリーズを発表した後、7か月の間隔を置いて3D V-Cache搭載プロセッサ「Ryzen 7000X3D」シリーズを発売した。AMDはRyzen 9000X3Dの発売についてもこのリリーススケジュールを踏襲する物と考えられていたが、Club386がComputexで入手した情報によれば、Ryzen 9000X3Dは早ければ9月にも発売する可能性があると言う。つまり、標準のRyzen 9000シリーズから2か月足らずでの投入というスピード感だ。
Computexのショーフロアで得た情報によれば、AMDは9000X3Dプロセッサを9月に発売する計画を立てているようです。これは、同じく9月に到着が予想されるX870Eマザーボードの段階的なリリースと一致しています。どのCPUが最初に発売されるかについての確固たる情報はありませんが、過去のリリースから推測すると、Ryzen 9 9950X3DおよびおそらくRyzen 9 9900X3Dが最初になると考えられます。
情報提供者の言葉には自信が感じられ、その信頼性も高い。しかし、AMDの発売スケジュールが曖昧であることに慣れているため、この情報は一応の参考程度に留めておくべきでしょう。実際にサンプルを手にするまで、日程が変更される可能性は十分にあります。
ただし、VideoCardzはこれが「発売」と「発表」が混同された情報である可能性も指摘している。つまり、Ryzen 9000X3Dシリーズは、実際には9月発表、10月発売というのが現実的ではないかと言うのだ。標準のRyzen 9000シリーズからのタイミングを考えてもそれが確かに有り得そうな話だ。とは言え、Club386の報では「発売」という単語が用いられているため、実際には9月にも発売される可能性もある。そして、Club386も指摘するように、このタイミングは新たなX870Eマザーボードの発売とも重なる物だ。
AMDは3D V-Cacheテクノロジーの更なる改良を続けており、次世代3D V-Cacheテクノロジー搭載モデルでは「クールな差別化要素」が期待出来るとのことだ。具体的な事は明らかにされていないが、SKUによって3D V-Cacheの容量を変える事での差別化や、より高クロック耐性のあるモノになる可能性が指摘されている。
対するIntelはArrow Lake-Sを2024年第4四半期に発売すると見られている。AMDはライバルの新製品リリースタイミングに新たなX3D製品を当て、その出鼻をくじく可能性もありそうだ。Arrow Lake-Sの性能も優れたものになることが予想されるが、Ryzen 9000X3Dのゲーミング性能は恐らくそれを上回る物になることが予想される。
Sources
- Club386: AMD’s next-gen X3D CPUs target September release
- via VideoCardz:
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