Samsung Electronicsの次世代フラッグシップスマートフォン「Galaxy S25」シリーズに、自社開発の新型プロセッサ「Exynos 2500」が搭載される可能性が高まっている。同社の半導体製造プロセス技術の進歩により、チップの歩留まりが大幅に改善されたことが背景にあるとみられる。一方で、コスト削減のため、MediaTekのチップセットを採用する可能性も浮上している。
Exynos 2500の歩留まり改善とGalaxy S25への搭載見通し
リーカーのPandaFlash X(@PandaFlashPro)氏によると、Exynos 2500の現在の歩留まりは40%を超えているという。PandaFlash X氏は「Samsungは8月までに最終チップセットの歩留まりをさらに改善する計画だ」と述べている。一般的に、量産に入るためには歩留まりが60%以上必要とされるが、この改善ペースが続けば、Galaxy S25シリーズへの搭載は十分に可能だと考えられる。
これは以前の報道とは対照的だ。ZDNet Koreaの報道では、Exynos 2500の歩留まりが20%台にとどまっているという情報も流れていた。しかし、今回の情報が正しければ、SamsungはGalaxy S25シリーズに、Qualcommの「Snapdragon 8 Gen 4」と並んでExynos 2500を搭載する可能性が高くなる。
Samsungにとって、自社開発のプロセッサを搭載することには複数のメリットがある。まず、システムLSI事業部が担当するAP事業の復活につながる。さらに、Qualcommとのチップセットの価格交渉においても有利な立場に立つことができる。
一方で、Galaxy S25シリーズにQualcommのSnapdragon 8 Gen 4チップを全面的に採用する可能性も依然として取り沙汰されている。しかし、Snapdragon 8 Gen 4の価格が前モデルと比較して25〜30%上昇する可能性があることから、Samsungにとってはコスト面での課題も浮上している。
このような状況を踏まえ、SamsungはGalaxy S25シリーズにSnapdragon 8 Gen 4、Exynos 2500、さらには台湾MediaTekのDimensityチップを組み合わせて搭載する可能性も検討しているとの情報もある。これにより、Qualcommとの価格交渉においても有利な立場を確保できる可能性がある。
Exynos 2500の採用は、SamsungのシステムLSI事業部にとっても重要な意味を持つ。Galaxy S24シリーズでExynos 2400の搭載により復活の兆しを見せた同事業部にとって、次世代モデルへの採用は事業の継続性を示す重要な指標となる。
なお、これらの情報はまだ確定したものではなく、今後の開発状況や市場動向によって変更される可能性がある。Galaxy S25シリーズの正式発表までには、まだ相当の期間があることから、今後も新たな情報や変更が予想される。
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