AIスタートアップのAnthropicは、最もOpenAIのChatGPTに近い性能を誇るチャットボット「Claude」のiOS版アプリと共に、Teamプランの提供を開始した。
iOS「Claude」アプリ:無料で画像解析が可能に
新しいClaude iOSアプリを用いることで、ユーザーはチャットボットとシームレスに同期し、ユーザーはデバイスを超えて会話を続けることができる。
またアプリでは、画像処理機能によってライブラリから画像を取り込んでの画像解析や、ファイルをアップロードして分析、コンテキストの理解等に用いることができると言う。
OpenAIのChatGPTでは、無料プランではこの画像解析機能を提供していないため、Anthropicはこの点でユーザーに大きなメリットを提供している。
Claudeアプリでは、無料ユーザー向けに提供される基盤モデルはAnthropicの「Claude 3 Sonnet」となる。より高度な「Claude 3 Opus」を使いたい場合は、月額20ドルのサブスクリプションであるClaude Proに加入する必要がある。
なお、ClaudeのiOSアプリは、すべてのプランのユーザーが無料でダウンロード可能だ。
ClaudeのTeamプラン
新しい “Team”プランは、Claudeをより大規模に使用したい企業をターゲットにしており、従来の “Pro”プランと比較して、ユーザーあたりの使用枠を増やしている。
また、Teamプランでは、Opus、Sonnet、Haikuモデルを含むClaude 3モデルファミリー全体にアクセスできるようになり、企業は各ユースケースに最適なモデルを選択できるようになる。
Anthropic社によると、すべてのモデルは20万トークンのコンテキストウィンドウを提供しており、研究論文や契約書のような非常に長い文書を入力するのに適しているという。しかし、科学的には、このようなユースケースには注意が必要だという。
さらに、Teamプランには、統合を簡素化し、管理オーバーヘッドを削減するためのユーザーおよび請求書管理ツールが含まれている。Proプランと同様に、ユーザーはピーク時の優先アクセスと新機能への早期アクセスが可能だ。
Teamプランは1ユーザーあたり月額30米ドルで、最低5ライセンスから購入できる。
今後数週間で、Anthropicは、AIが生成した主張を検証するための信頼できるソースからの引用、コードリポジトリやCRMシステムなどのデータソースとの統合、AIが生成した文書やプロジェクトで同僚が共同作業できる機能など、追加のコラボレーション機能を導入する予定だ。
このアプリの画像処理機能により、ユーザーはライブラリから画像を取り込んだり、新しい画像を取り込んだり、ファイルをアップロードして、リアルタイムの画像分析、コンテキストの理解、外出先でのモバイル使用例を行うことができる。
これらの新たな機能の提供により、Anthropicのチャットボットはより使いやすい物となるが、どちらもライバルの後追いである感は否めず、改めてOpenAIが先を行っていることを思い知らされる。
Source
- Anthropic: Introducing the Claude Team plan and iOS app
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