Googleは、画像検索を含むGoogle検索全体でAVIF(AV1 Image File Format)画像フォーマットのサポートを開始したと発表した。この対応により、Webサイト運営者や開発者に新たな画像最適化の選択肢が提供されることとなった。
Google検索におけるAVIFサポートの詳細
Google検索アドボケイトのJohn Mueller氏は、公式ブログで「AVIFが現在、Google検索のサポート対象ファイルタイプとなりました。Google画像検索だけでなく、Google検索で画像が使用されるあらゆる場所でサポートされます」と発表した。これには、Google DiscoverやGoogle Newsなども含まれる。
AVIFは、AV1ビデオ圧縮規格をベースとしたオープンな画像ファイルフォーマットだ。AVIFは、従来からのJPEGやPNGと比較して、格段に圧縮率が高く、それでいて画質はほとんど変わらないというメリットの大きな次世代フォーマットであり、主要なWebブラウザはすでにAVIFをサポートしており、WordPressやJoomla、CloudFlareなど、Web上の様々なサービスやプラットフォームでもサポートされている。(ちなみに、当サイトの画像もAVIFに対応している)
Googleによれば、AVIFは現在、Web上で最も一般的に使用されている画像フォーマットの1つとなっている。HEICと競合する形で、同じHEIFコンテナフォーマットを使用しているが、圧縮にはHEVCの代わりにAV1を採用している点が特徴だ。
SEOへの影響とWebマスターの対応
AVIFフォーマットのサポート開始に伴い、SEOの観点から気になるのはその影響だ。しかし、John Mueller氏はLinkedInで「SEOブーストはない」と明言している。つまり、単にAVIFを使用することによる直接的なランキング上の優位性は期待できない。
とはいえ、Webマスターにとってはいくつかの対応が必要となる。Mueller氏は以下のように述べている:
「AVIFファイルをGoogleにインデックスしてもらうために特別な対応は必要ありません。ただし、Webサイト全体の画像を無計画に変更することはお勧めできません。特定のニーズに最適なフォーマットを評価する時間を設けてください。一部の画像のファイルフォーマットを変更し、それによってファイル名や拡張子が変わる場合は、必ずサーバー側でリダイレクトを設定してください」。
AVIFの採用を検討する際は、以下の点に注意が必要だ:
- ユーザー体験を優先: Google検索のためだけでなく、ユーザーのために最適な画像フォーマットを選択する。
- 段階的な導入::サイト全体を一度に変更するのではなく、部分的に導入し効果を検証する。
- パフォーマンス監視:Search Performance レポートを注視し、AVIF導入後の変化を確認する。
- リダイレクトの設定: ファイル名や拡張子の変更がある場合は適切なリダイレクトを行う。
AVIFサポートの発表は、Googleが画像最適化と高速なウェブ体験の重要性を認識していることを示している。Webマスターは、この新たな選択肢を慎重に評価し、サイトとユーザーにとって最適な画像戦略を練ることが求められる。
Sources
- Google: Supporting AVIF in Google Search
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