テクノロジーと科学の最新の話題を毎日配信中!!

Intel、「Thunderbolt Share」によってThunderboltを使って2台のPCを接続しモニターやデータ共有を可能にする

Y Kobayashi

2024年5月16日

Intelは、2つのWindowsシステム間でThunderbolt規格を介して高速かつ簡単にデータ転送を行うためのソフトウェア「Thnderbolt Share」を発表した。Thunderbolt 4、あるいはそれ以降のThunderbolt 5を搭載したシステムに対応する。

スポンサーリンク

超高速でのファイル転送や画面共有などがケーブル1本で簡単に

Thunderbolt Shareは、Thunderboltのスピード、低レイテンシー、内蔵セキュリティを活用した有線接続で、2台のPCを接続することを可能にする。更にこれが特徴的なのは、キーボード、マウス、外付けドライブ、モニターなどの入力デバイスの共有にも対応している点だ。また、フォルダの同期やドラッグ&ドロップによるファイル転送も可能しており、利便性も高い。

Thunderbolt ShareはThunderbolt 4または5のPC、ドック、モニターで動作するという。

Thunderbolt Shareの接続は、2台のシステム間で直接接続することが想定されるが、中間にThunderboltドッグを介しても利用できると言う。1台のPCをThunderboltアップリンクに接続し、もう1台をドックの別のThunderboltポートに接続することで、Thunderbolt Shareの接続が可能になる。複数のThunderboltポートを備え、ドックとして機能するモニターを介しても同様に利用できる。

Thunderbolt Shareソフトウェアが接続したい両方のシステムにインストールされ、接続が正常に確立されると、ユーザーは使用したいThunderbolt Share機能を選択することができるようになる。利用可能なのは以下の4つの機能だ:

他のコンピューターを操作する:他のコンピュータのデスクトップがもう一方のPCのウィンドウに表示される。キーボードとマウスを使って操作し、外部PCのウィンドウを操作しているPCのディスプレイ上に表示することが出来るのだ。基本的には、Windowsのリモートデスクトップの有線ローカル版を、セットアップなしで実行することになる。これらはすべてケーブルを介して行われるため、インターネット上の通信を傍受される心配はない。

ファイルのドラッグ&ドロップ:2つのシステム間でドラッグ&ドロップによってファイルの高速転送が可能になる。仕様にもよるが、コピー/移動機能はThunderboltのスピード(80Gbpsから120Gbpsのスピード)で行われる。

ファイルの同期:クラウドへのファイルの同期などと同じように機能するものだろう:2台のPC上の2つのフォルダのファイルが同期していることを保証する。どちらのPCが優先されるかは不明だが、おそらくホストになると思われる。

新しいPCにデータを転送する:Thunderbolt Shareによって、Windowsのバックアップと復元や、その他のバックアップアプリと同じように動作し、ボタンを押すだけで、あるPCから別のPCへファイルを移行する。ただし、システム環境設定などが含まれるかどうかは不明だ。

Thunderbolt Shareはまた、2台のPC間で非圧縮の画面共有をソースコンピュータのオリジナル解像度で提供するという。また、最大60fpsのフルHD画面ミラーリングで、画面、キーボード、マウスを含むスムーズで応答性の高い体験を低遅延で実現するとのことだ。

2台持ちユーザーのニーズに応える

Intelは、調査によって平均的なPCユーザー(ゲーム、プロシューマー、プロフェッショナル)は、一家に少なくとも2台のPCを所有しており、ノートPCとデスクトップPCの使い分けがある事が判明した事がこのソフトウェア開発の背景にあると説明する。現在、ノートPCは「メインPC」として利用されており、デスクトップは主にハイエンド用途に使用されている。そのため、どちらのデバイスにも、ユーザーが相互間で転送したいと思うデータがたくさんあることが予想されるとのことだ。こうした潜在的なニーズに応えることが開発の動機だという。

同社はまた、Thunderbolt Shareテクノロジーを使って実現できる、多様で柔軟な構成にも注目している。デスクトップPCとノートPCのように2台のPCを接続したり、2台のノートPCをThunderbolt対応ディスプレイに直接接続したり、Thunderbolt Dockを介して接続することができるのだ。

Intel Thunderbolt ShareテクノロジーはPCに搭載、またOEMメーカーにライセンスされ、今後発売されるPCやThunderboltアクセサリーに搭載される予定だという。このソフトウェアを利用する最初のパートナーには、MSI、Lenovo、ACER、RAZERなどが含まれる。Intel Thunderbolt Shareソフトウェアのプレビュー版は、すでにこちらからダウンロード可能だ。

Thunderbolt Share は当初、Windows ベースの PC のみをサポートするが、将来的に他のオペレーティング システムへの拡張を検討する可能性があるようだ。


Source

Follow Me !

\ この記事が気に入ったら是非フォローを! /

フォローする
スポンサーリンク

コメントする