Appleが発売した新型Mac mini M4において、ストレージがモジュラー式に進化し、ユーザーによる修理やアップグレードの可能性が広がっていることが、複数の分解調査により明らかになった。これまでマザーボードに直接はんだ付けされていたSSDが取り外し可能なモジュールとして実装され、Mac StudioやMac Proに続いて、より手頃な価格帯の製品でも修理性の向上が図られている。
進化したストレージ設計がもたらす恩恵
新型M4 Mac miniの基本モデルのストレージ構成には特筆すべき改善が見られる。新型Mac miniは256GBモデルにおいて128GBのNANDチップを2個搭載する設計を採用した。これは前世代のM2モデルで問題となっていた、単一チップによる性能低下を解消する取り組みといえる。この設計変更により、基本モデルでも上位モデルと遜色のない読み書き速度を実現している。
さらに注目すべきは、ストレージモジュールの実装方式だ。新設計ではM.2規格に似た独自のPCBモジュールが採用され、物理的な交換が可能な構造となっている。中国の修理業者による検証では、このモジュール上のNANDチップを2TB容量のものに換装することで、読み取り速度が2000MB/sから3300MB/sへと大幅に向上したことが報告されている。ただし、NANDコントローラーは依然としてSoCに統合されており、完全な自由度でのアップグレードには一定の制約が残されている。
Repair shops in China can provide SSD upgrade on Day 0‼️ LOL. This dude upgraded a base 256GB SSD M4 Mac mini to 2TB. What he figured: original 256GB SSD speed, R 2000MB/s W 2900MB/s. Upgraded 2TB speed, R 3300 MB/s W 2900MB/s. Unlike in the past, little comprise in the base. pic.twitter.com/8T5SZDczWs
— (@ohgkg) November 8, 2024
画期的なWiFiモジュール設計と冷却システムの融合
ストレージの進化に加えて、新型Mac miniは冷却システムとWiFiモジュールを統合した革新的な設計を採用している。底部に配置されたWiFiモジュールは、単なる通信機能だけでなく、製品の熱設計においても重要な役割を果たしている。このモジュールにはCPUファンの空気取り入れ口が組み込まれ、さらに熱気を排出するためのメッシュ構造も備えている。
WiFi 6E対応の高性能アンテナシステムは、3×3構成または2×2構成とBluetooth用アンテナを組み合わせた設計となっている。これほど精緻に設計されたWiFiソリューションは、小型コンピューターとしては極めて異例の存在だと評価されている。
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