NVIDIAがAI PC分野に進出する可能性は、以前MediaTekとの協業が報告された事もあり、ここ数ヶ月常に噂になっている。
最近では、「Copilot+ PC」と名前を変えたAI PCの人気はここ数ヶ月高まっており、多くのラインナップが登場したが、AIサーバーで1強状態が続いているNVIDIAがこの分野に参入することは時間の問題と見られている。そして今回、BloombergのインタビューにおけるJensen Huang氏の発言からは、彼がこの分野に狙いを定めていることがうかがえる。
早ければ2025年にもNVIDIAのWindows向けAIチップが登場か
Bloombergのインタビューで、NVIDIAのJensen Huang氏とDellのMichael Dell CEOは、現代のAI市場のダイナミクスについて議論し、Huang氏はAI PCのハイプにおけるNVIDIAの役割について質問された。以下は彼の発言である:
Bloomberg記者:Jensen、AI PCにおけるNVIDIAの位置づけは?また、私はNVIDIAのゲーム分野で育ってきましたが、AI PC市場においてNVIDIAはどのような位置を占めているのでしょうか?
Michael Dell (Dell CEO):来年また来てください。
Jensen Huang(NVIDIA CEO):ええ、その通りです。NVIDIAのGPUとDellのPCやワークステーションはたくさんありますが、私たちのGPUはすべて同じTensorコアアーキテクチャを持ち、クラウド上のH100sで動作しています。もちろん、AIはゲームを大きく変えるでしょう。
NVIDIAがWindows PC市場の全てを、現在のAIサーバーの様に独占できるとは考えられないが、毎年約2億8000万台のPCが販売されているこの巨大な市場は無視できないだろう。
NVIDIAは、Arm汎用コア、GeForceグラフィックス・プロセッサ、AI用Tensorコア、その他様々なハードウェアなど、PC向けのシステムオンチップを構築するのに必要なものをすべて持っている。PC向けのSoCがあれば、NVIDIAはゲーム機や、エッジでAI機能を必要とする組み込み機器など、他の隣接市場にも対応できるだろう。
NVIDIAのAI PCへの参入は、サーバー向けのGrace CPUと同様に、カスタムArmコア・アーキテクチャを活用する事になるだろう。これらの新しいNVIDIAのAI PCチップは、コンシューマー向けPCからハイエンドのワークステーションまで、あらゆる規模に対応することが期待されている。NVIDIAはまた、プレミアムAI PCプラットフォームと呼ばれるRTXプラットフォームで「AI PC」セグメントをリードしており、現在および今後のSoCが提供する50~100TOPSに対し、桁違いの最大1300TOPSの演算能力を提供している。
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