世界で最も価値のある企業は長らくAppleがその地位を維持してきたが、AIブーム以降は何度か入れ替わりが起こり、本日ここに新たな企業がその座に就くことになった。NVIDIAは取引時間終了時の終値ベースで時価総額が3.34兆ドル(530兆円)に達し、同日3.32兆ドルだったMicrosoftを上回り時価総額世界一の企業となった。
AIブームが牽引し株価が2024年を通じて急上昇
NVIDIAの株価は2024年だけで160%以上上昇している。わずか数年前には時価総額ランキングで10位に入る事もなかった同社が、まさか世界一の時価総額になるとは誰も想像していなかったことだろう。NVIDIAは2024会計年度第1四半期の財務結果を発表し、売上高260.44億ドル、純利益148.81億ドルを記録した。NVIDIAは第2四半期に280億ドルの収益を見込んでいると発表し、投資家からの注目を集め、これが同社の時価総額を大幅に引き上げる事にも繋がった。
NVIDIAの株価は本日3.6%以上と大幅に上昇し、同社の時価総額は3.34兆ドルに達した。この結果、0.45%下落したMicrosoftの3.32兆ドルを上回ったのだ。
NVIDIAの著しい成長は、特にNVIDIA H100およびNVIDIA H200アクセラレータに対するAIおよびHPC(高性能計算)向けの需要の急増に支えられている。NVIDIA製品のAIアクセラレータ市場でのシェアは圧倒的なもので、一部では90%以上に達するとの試算もある。また、同社はすでにBlackwell B200製品群を今年後半に市場に投入する準備を進めている。Blackwellは性能の向上も著しいが、価格もそれに伴って高額なものとなっている。それでも同社製品への需要は高く、同社の収益をさらに増加させる可能性が高い。
Bloombergは、最も成功しているテクノロジー企業の時価総額が4兆ドルを超える可能性もあると報告しているが、現在の状況を鑑みるに、最初の4兆ドル企業にはNVIDIA、Microsoft、Appleいずれかがその座に就くことが予想される。
NVIDIAは最近、1株を10株に分割する株式分割を実施し、より多くの人々が同社の株を購入できるようにした。NVIDIAの共同創業者兼CEOであるJensen Huang氏は、NVIDIAの株を大量に保有している人物の一人である。今日の取引終了後、ForbesはHuang氏の総資産を1184億ドルと推定している。
しかし、世界一の時価総額である企業の創業者ではあるが、Microsoftの共同創業者であるBill Gates氏(9位)、Metaの共同創業者であるMark Zuckerberg氏(5位)、そして総資産2141億ドルで1位のTeslaのCEOであるElon Musk氏には資産の面では及んでいない。
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