最初のCopilot+ PCがQualcommのSnapdragon Xチップを搭載したノートPCのみとなる出来事に象徴されるように、MicrosoftはWindows on Armを盛り上げたいようだ。
この動きは市場の他の参加者の参入を促すものであり、ArmのCEOが示唆しているように、今後はQualcomm以外の企業がArmベースのCopilot+ PC向けチップを製造すると見られる。既に噂になっているように、それはAMDだったり、NVIDIAとMediaTekの協業によるものと見られるが、今回後者の開発するチップの仕様が一部明らかになった。
Cortex-X5にBlackwell RTX GPUの組み合わせで競合を圧倒か
MicrosoftとQualcommの間で結ばれているArmプラットフォーム上のWindowsに関する独占契約は今年で終了すると言われており、すでにChromebook向けチップを製造しているMediaTekなど、他のシリコン・プロバイダーに門戸が開かれる事になる。
リーカーの@XpeaGPUによってもたらされた情報によれば、NVIDIAとMediaTekは、ArmベースのCortex X5 CPUコアと、最近NVIDIAが発表した独自のBlackwellアーキテクチャに基づくGPUを組み合わせ、LPDDR6が搭載されているという。
ArmのCortex-X5は、昨年発表されたCortex-X4に続く、スマートフォンやラップトップ向けに設計された高性能コアの次期バージョンとなる予定だ。コードネーム「Blackhawk」と呼ばれるこのコアは、まだ正式には発表されていないが、既存のArmコアからの「大幅な性能向上」が期待されている。
Cortex-X5の初期の詳細は、Moor Insights & Strategy社のCEOであるPatrick Moorhead氏がArm社とのブリーフィング後に今年初めに明らかにした。彼は当時、Cortex-X5は「過去5年間で最大の前年比IPC(1サイクルあたりの命令数)性能向上」を実現すると書いている。
ただし、Cortex-X5、Blackwell RTX GPU、LPDDR6メモリの登場がまだである事を考えると、NVIDIAとMediaTekによる新たなWindows PC向けSoCの登場は早くとも2025年以降になることだろう。
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