PS3エミュレータ「RPCS3」の最新アップデートが公開され、AMD Zen 5 CPUでの動作サポートが追加された。この重要な更新により、近日発売予定のRyzen 9000シリーズを含むZen 5アーキテクチャベースのCPUでPS3ゲームを安定して動作させることが可能になる。
RPCS3の新バージョンがZen 5 CPUをサポート
RPCS3は2011年5月にDHとHykemというプログラマーによって創設された、13年の歴史を持つエミュレータである。2012年6月に一般公開されて以来、オープンソースコミュニティとPlayStationファンの注目を集め、現在はEladAshとkd-11を中心に多くのGitHub貢献者によって開発が進められている。
今回のアップデート、バージョンv0.0.32-16742では、AMD Zen 5 CPU向けの互換性を大幅に改善した。これは、一部のユーザーが早期にRyzen 9000 SKUを入手し、新しいハードウェア上でエミュレータが不安定になる問題が報告されたことを受けての対応である。
具体的には、RPCS3はZen 5 CPUをZen 4として扱うことで安定性を向上させた。これにより、性能向上は見込めないものの、Ryzen 9000シリーズなどの次世代プロセッサでPS3ゲームを問題なく実行できるようになる。
RPCS3の開発チームは、公式X(旧Twitter)アカウントでこの更新を発表した。ユーザーには最新バージョンへのアップデートが推奨されており、特にAMD Zen 5ベースのシステムを購入予定の人々にとって重要な更新となっている。
なお、RPCS3はCPU依存度が高いエミュレータであり、高性能なGPUを搭載していてもCPUがエミュレータを適切にサポートしている必要がある。そのため、エミュレータの設定を最適化することも、スムーズなゲームプレイには欠かせない。
RPCS3は現在、Windows、Linux、macOSの3つの主要OSで動作する。Zen 5 CPUを搭載したシステムでは主にWindowsまたはLinux上で使用されることが想定されており、両OSに対応したバージョンが提供されている。
AMD Ryzen 9000シリーズは8月8日からRyzen 5 9600XとRyzen 7 9700Xの発売を皮切りに、8月15日にはRyzen 9 9900XとRyzen 9950Xが続く予定である。RPCS3での安定したPS3ゲームプレイを楽しみたいユーザーは、これらの新しいプロセッサの購入を検討する際に、最新バージョンのエミュレータへのアップデートを忘れないようにする必要がある。
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