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Samsung、世界のスマートフォン販売台数でAppleから再び首位を奪還

Y Kobayashi

2024年4月16日

Appleは一時的にSamsungから世界スマートフォン出荷台数 1位の座を奪うことに成功したが、その王座を長くは維持できなかったようだ。

International Data Corporation(IDC)の2024年第1四半期の速報データでは、Samsungが再び首位を奪還した事が明らかとなった。

Samsungは第1四半期に世界で6,010万台を出荷し、市場シェアの20.8%を占めたと報告されている。Appleは同期間に5,010万台を出荷し、市場シェアの17.3%を占めた。しかし両社とも2023年の第1四半期から出荷台数が減少している。これは、XiaomiやTranssionなどの中国ベンダーが著しく大きな成長を記録したことの影響だが、Appleの減少幅(-9.6%)はSamsungの減少幅(-0.7%)よりはるかに大きく、Appleのこれまでの中国での売上不振報道を裏付ける物となった。

しかし、第1四半期の売上はAppleよりもSamsungに有利な傾向がある事も確かだ。Appleがホリデーシーズンの売上を獲得するために9月に新型iPhoneを発表するのに対し、Samsungは通常、第1四半期に新モデルを発表している。

2024年第1四半期
出荷台数
2024年第1四半期
市場シェア
2023年第1四半期
出荷台数
2023年第1四半期
市場シェア
成長率
1. Samsung60.120.8%60.522.5%-0.7%
2. Apple50.117.3%55.420.7%-9.6%
3. Xiaomi40.814.1%30.511.4%33.8%
4. Transsion28.59.9%15.45.7%84.9%
5. OPPO25.28.7%27.610.3%-8.5%
その他84.729.3%79.029.4%7.2%
合計289.4100.0%268.5100.0%7.8%
(Source: IDC Quarterly Mobile Phone Tracker, April 15, 2024)

IDC Worldwide Mobility and Consumer Device TrackersのグループバイスプレジデントRyan Reith氏は「Appleが2023年末に首位の座を獲得した一方で、Samsungは第1四半期にスマートフォンの首位に返り咲いた。IDCは、この2社が市場のハイエンドでの地位を維持すると予想しているが、中国でのHuaweiの復活や、Xiaomi、Transsion、OPPO/OnePlus、vivoの顕著な成長は、おそらく両OEMが拡大し、多様化する分野を探しているだろう」と、述べている。

2024年第1四半期の世界のスマートフォン市場は前年同期比7.8%増となり、総出荷台数は2億8,940万台に達した。最も出荷台数を伸ばしたのはTranssion Holdings(Itel、Techno、Infinixなどのブランドを展開)で、2023年第1四半期比84.9%増の2,850万台を出荷した。Xiaomiも4,080万台を出荷し、前年同期比33.8%増で3位となった。

一方、Samsungは、AI機能の多さもあり、Galaxy S24シリーズの成功に乗っている。同社は、「Circle to Search」、「Generative Photo Editing」、「Chat Assist」といった革新的なAIツールが、既存ユーザーの維持だけでなく、今後の四半期における新規顧客の獲得につながることを期待しているようだ。

IDCは、これらの数字がスマートフォン市場が強化されていることを示していると指摘している。「第一に、消費者がより高価な端末を選び、その端末をより長く持ち続けるため、価値と平均販売価格(ASP)が引き続き伸びている。第2に、上位5社の間で勢力図が変化しており、回復後の世界で市場プレーヤーが戦略を調整するにつれて、この傾向は続くだろう。Xiaomiは過去2年間に経験した大きな落ち込みから力強く復活しつつあり、Transsionは国際市場で積極的な成長を遂げ、トップ5の中で安定した存在になりつつある。これとは対照的に、上位2社はいずれも第1四半期にマイナス成長となったが、Samsungは最近の四半期に比べ、全体的に強い立場にあるようだ」と、IDCのWorldwide Trackerチームのリサーチ・ディレクター、Nabila Popal氏は声明で述べている。

AppleはiPhone 16の発売で下落トレンドの反転を望んでいるが、各分野のアナリストは、同社が旧型iPhoneからのアップグレードを人々に納得させるのは難しいと見ている。

JP Morganによると、次期シリーズはAI機能の不足により、いくつかの前モデルほど成功しない可能性があるという。著名なTF International Securitiesのアナリスト、Ming-Chi Kuo氏も以前、iPhone 16には新機能がないため、爆発的なヒットは望めないかもしれないと同様の意見を述べていた。


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