電源メーカーSeasonicのWebサイトには、適切な電源を選択するための「電源ワット数計算ツール」が用意されており、ユーザーはCPUやGPU、SSDの搭載数やファンの数を入力することでオススメの電源を知ることが出来る様になっている。ユーザーにとって便利な代物だが、これが今回NVIDIAの次世代GPUの電力情報を掲載していることが、@Olrak29_氏の指摘から明らかになった。そしてその情報から、全体的に消費電力は増加傾向である事も明らかになっている。
RTX 5000シリーズは全体的に消費電力が増加傾向か
Seasonicの電源ワット数計算ツールは、過去にもAMDのGPUについて、発売前に電力情報を掲載したことがあった事から、今回の情報もある程度信憑性を持って見ることが出来るかも知れない。Seasonicに掲載された情報によると、RTX 5000シリーズの各モデルのTDPは以下の通りのようだ:
- GeForce RTX 5090: 500W (RTX 4090比+50W)
- GeForce RTX 5080: 350W (RTX 4080比+30W)
- GeForce RTX 5070: 220W (RTX 4070比+20W)
- GeForce RTX 5060: 170W (RTX 4060 Ti比+10W)
- GeForce RTX 5050: 100W (RTX 4060比-15W)
これらの数値は「予備的」なものであり、最終的な仕様ではない可能性がある。しかし、これがもし事実ならば、全体的な傾向として、次世代GPUの消費電力は増加する方向にあるようだ。
特筆すべきは、RTX 5060のTDP上昇幅が比較的大きいことだ。これは、RTX 4070とRTX 4060の間に存在した性能とコストの大きなギャップに対する批判に、NVIDIAが対応しようとしている可能性がある。
また、興味深いことに、Seasonicの情報によれば、RTX 5000シリーズの全モデルが16ピン電源コネクタを採用するという。これは新しい12V-2×6設計を指すものと思われ、RTX 4090で問題となった旧12VHPWR設計ではないようだ。
NVIDIAの「Blackwell」アーキテクチャを採用するRTX 5000シリーズは、2024年後半にリリースされる見込みだ。最初にRTX 5090とRTX 5080が発売され、その後RTX 5070が2025年1月、RTX 5060が2025年第3四半期または第4四半期に登場すると予想されている。
ただし、TDPは実際の消費電力とは異なる可能性があることに注意が必要だ。例えば、RTX 4090は450WのTDPを持つが、ゲーミング中の実際の消費電力は400Wを超えることはほとんどない。
この情報について、Seasonicは大手電源メーカーであり、GPUベンダーとの関係から早期情報を得ている可能性はあるが、あくまで推測に基づいたデータである可能性も否定できないため、早合点は禁物だ。
NVIDIAの次世代GPUの詳細については、2024年第4四半期頃により多くの情報が明らかになると予想される。それまでは、これらの情報を参考程度に捉え、公式発表を待つのが賢明だ。
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