Microsoftは以前より、Windows 11 24H2において「Automatic Super Resolution: Auto SR」と呼ばれる超解像テクノロジーの導入を計画していることが明らかになっていたが、今回、「Copilot+ PC」の発表と共に正式にAuto SRを発表し、その詳細を明らかにした。どうやら当初はCopilot+ PCと一部のゲームに限定される機能になりそうだ。
AutoSRについて、Microsoftは個別の詳しい発表は行っていないが、Copilot+ PCの機能に関するFAQの中で、「Automatic Super Resolution(自動超解像)、略してAuto SR」は、画面に表示される視覚的なディテールを向上させると同時に、既存のゲームでより高いフレームレートをリアルタイムで可能にすると説明している。要は、NVIDIA (DLSS)、AMD (FSR)、Intel (XeSS)などからすでに提供されているアップスケーリング技術と同様のものと言うことだ。
ただし、この機能は現時点ではSnapdragon X CPUを搭載したCopilot+ PC専用の機能となると言う。以下がMicrosoftの説明の引用だ:
Automatic Super Resolution(Auto SR)は、Windowsとシームレスに統合され、既存のゲームのフレームレートをリアルタイムで自動的に向上させると同時に、画面上に詳細なビジュアルを提供し、PCハードウェアが単独で達成できる以上のバランスを提供します。リリース当初、この機能は、Qualcomm Snapdragon® X Eliteプロセッサと厳選されたゲームセットを搭載したCopilot+ PC専用です。
ちなみに、Microsoft公式サポートページ情報に基づくと、いくつかの制限がある事が分かる。
- 現時点では、Qualcomm Snapdragon XとWindows 11 on Arm(24H2以降)にのみ対応している。また、PCはCopilot+をサポートしている必要がある。
- ネイティブのArmタイトル、および一部のDirectX11およびDirectX12ゲームに限定されている。10ビットフォーマットのDX11およびDX12ゲーム、OpenGL、Vulkan、DirectXの古いバージョン(例えば9や8)は全くサポートされていない。
- 自動的に有効にならないゲームにおいては、エンドユーザーが各ゲームを手動で設定する必要がある。
- Auto SRはHDRと同時に使用できない。これは、OLEDや高級IPSパネルを持つデバイスにとって、色の鮮やかさや正確さが大幅に犠牲になる事を意味する。
- パッシブなAuto SRインジケーターを有効または無効にするには、レジストリキーの編集が必要となる。
- Auto SRは1080p未満のディスプレイ解像度をサポートしていない。
- 現在、Auto SRを自動的にサポートすることが確認されているゲームには、Borderlands 3、God of War(2018)、The Witcher 3: Wild Hunt、Sekiro: Shadows Die Twice、Dark Souls IIIなどのAAAタイトルが含まれている。サポートされているゲームの完全なリストは、Auto SRフィルターを適用したWorksonwoa.comで確認できる。
Copilot+ PCの認証には、“40TOPS以上の性能を持つNPUの搭載”が求められており、現時点で認証を受けたPCはQualcommのSnapdragon Xハードウェアを搭載したものだけだ。IntelとAMDもLunar LakeとStrixを皮切りに次世代Copilot+プラットフォームの開発に取り組んでおり、100 TOPSを超えるAI処理能力を提供する見込みだという。将来的にCopilot+が新機能を備えたこれらの新しいPCで拡張され、NVIDIA GeForce RTXとAMD Radeon RX GPUのサポートも今後は行われる予定のようだ。
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