Intelのコードネーム「Battlemage」こと、次世代Arc GPUは、様々な憶測にもかかわらず、滞りなく2024年末に登場する見込みのようだ。新たな情報によれば、現行のAlchemistシリーズから大幅な性能向上が期待できるようで、PCゲーマーやクリエイターにとってNVIDIAやAMDに続く第三の選択肢となるかも知れない。。
次世代Arc GPU「Battlemage」は前世代から大幅な性能アップ
Intelは中国で開催されたASUSとの共同カンファレンスにおいて、次世代製品ラインナップについて言及した。この情報源となった中国のテックブロガー”小敌鸽”(Little Pigeon)によると、Battlemageコードネームで知られる次世代Arc GPUが2024年第4四半期に登場する見通しが示された。
Battlemage Xe2アーキテクチャは、現行のAlchemistシリーズと比較して50%の性能向上を実現するとされている。この大幅な性能向上は、第2世代Xe2コアや強化されたベクターエンジンなど、複数の技術革新によってもたらされる。特に注目すべきは、深化されたキャッシュと新しいXMXエンジンの導入であり、これらは間もなく登場するLunar Lakeプロセッサにも採用される技術だ。
さらに、Battlemage Xe2アーキテクチャは性能と効率を最適化したフロントエンドを採用し、間接コマンド実行のためのネイティブハードウェアサポートを実装している。これにより、GPUの処理効率が大幅に向上すると期待される。また、大型化されたレイトレーシングユニットの導入により、リアルタイムレイトレーシング性能も向上する見込みだ。
製造プロセスについては、TSMCの4nmプロセス技術が採用される可能性が高い。最新の情報によると、Battlemage Xe2 GPUは最大32個のXe2コア、16GBのメモリ、256ビットのバス構成を特徴とする可能性がある。これらの仕様は、高解像度ゲーミングや複雑なグラフィックス処理タスクに対応するための十分な能力を示唆している。
Intelは2024年のComputexでのTech Dayにおいて、同社がディスクリートGPU市場から撤退する意向がないことを明確にし、最初のBattlemageダイを披露した。この発表は、IntelがNVIDIAやAMDが支配するGPU市場に本格的に参入する意思を示すものとして受け止められた。。
Battlemage Xe2 GPUの正式発表は、年内に開催されるIntelのInnovationイベントで行われる可能性が高い。このイベントでは、具体的な性能データや価格設定など、より詳細な情報が明らかになると予想される。
一方で、Intelは現行のRaptor Lake CPUに対するマイクロコードアップデートも8月中旬にリリースする予定だ。このアップデートはターボブースト機能に影響を与えず、Kシリーズ CPUのオーバークロック機能も維持されるという。さらに、第13世代および第14世代のi5K/KF以上のプロセッサーユーザーに対して、2年間の追加保証も提供される。
また、次世代のArrow Lake-S CPUについても言及があり、高周波数を維持しつつ消費電力が少なくとも100W削減されるという。これは、プロセスの改良により以前の高電圧の問題が解消され、安定性が確保されたためだと説明されている。
ディスクリートGPU市場はNVIDIAがシェアの大半を握っている状況だが、IntelのBattlemage Xe2 GPUの登場は、GPU市場に新たな競争をもたらし、消費者にとってより多様な選択肢を提供する物になるかもしれない。
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