Appleが新型iPhone 16シリーズの発表に合わせて、より高速な充電が可能な新しいMagSafe充電器を発表した。この新モデルは、iPhone 16およびiPhone 16 Proシリーズと組み合わせることで、最大25Wの高速ワイヤレス充電を実現する。
新MagSafe充電器がこれまでにない高速ワイヤレス充電を可能にする
新しいMagSafe充電器は、従来モデルの15Wから大幅に性能が向上し、iPhone 16シリーズユーザーに更なる快適な充電体験を提供する。Appleによると、この新充電器を30W以上のUSB-C電源アダプターと組み合わせることで、最大25Wでのワイヤレス充電が可能となり、iPhone 16およびiPhone 16 Proの電池残量を約30分で50%まで充電することが可能になるという。
この性能向上は、特にモバイルデバイスの高速充電競争が激化する中で、AppleがSamsungやGoogleといった競合他社に対して優位性を確保する戦略的な動きと見られる。例えば、現在のSamsung Galaxy S24シリーズは最大15Wのワイヤレス充電にとどまっており、Google Pixel 9シリーズも専用の充電器を使用しても最大23Wまでしか対応していない。
旧iPhoneモデルへの互換性も
新MagSafe充電器の高速充電機能は、iPhone 16シリーズに特化したものだが、旧モデルとの互換性も維持されている。iPhone 12からiPhone 15までのモデルでは、20W USB-C電源アダプターと組み合わせることで、従来通り最大15Wの充電速度を実現する。さらに、iPhone 8以降の古いモデルでも、最大7.5Wの充電速度で使用可能だ。
充電器は1メートルのUSB-Cケーブルが標準で付属しているが、2メートルのオプションも用意されている。また、AppleのMagSafe対応アクセサリー(各種ケースやウォレットなど)とも完全に互換性がある。
新MagSafe充電器は、業界標準のQi2技術を採用しており、磁気アライメント機能を活用して充電効率と電力供給を向上させている。これにより、MagSafe対応のiPhoneモデルだけでなく、Qi対応デバイス全般で使用することができる。ただし、磁気アタッチメント機能はiPhone 12以降のモデル、もしくはサードパーティー製のケースやアクセサリーを使用した場合のみ利用可能となる。
価格については、1mケーブルモデルが6,480円、2mケーブルモデルが8,480円となっている。新しいMagSafe充電器は現在Appleストアで注文可能であり、今週中に出荷される予定だ。ただし、iPhone 16シリーズには充電器は同梱されておらず、USB-Cケーブルのみが付属する。高速充電を利用するためには、別途30W以上のUSB-C電源アダプターの購入が必要となる。
この新しいMagSafe充電器の登場により、Appleはワイヤレス充電技術の分野で一歩リードを切った形となる。今後、Qi2標準の普及に伴い、他社からも同様の高速充電対応製品が登場することが予想される。ユーザーにとっては、充電時間の短縮という大きなメリットがもたらされる一方で、最新の充電技術を活用するためには追加の投資が必要となる点に注意が必要だろう。
新しいMagSafe充電器は以下のリンクから購入できる。Amazonでは旧製品も取り扱いされているので購入の際は注意が必要だ。
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