著名アナリストのMing-Chi Kuo氏が最新の予測を発表し、Appleが同社初となる折りたたみ式iPhoneを2026年後半に発売する見込みであることが報告されている。このデバイスは7.8インチのしわのない内側ディスプレイを特徴とするが、スペース上の制約によりFace IDを搭載せず、代わりにTouch IDが側面ボタンに統合されるようだ。価格は2,000〜2,500ドル（約30〜38万円）と、現行の最上位iPhoneをさらに上回る高価格帯になる見通しだ。
基本スペックと革新的デザイン
折りたたみiPhoneは「ブックスタイル」のデザインを採用し、SamsungのGalaxy Z Foldシリーズに似た形状になると予測されている。具体的なスペックとしては、約7.8インチの内側ディスプレイと約5.5インチの外側ディスプレイを備え、折りたたみ時の厚さは9〜9.5mm、展開時は4.5〜4.8mmという薄型設計となる。
カメラ構成については、リアに2つのレンズを備えたデュアルカメラシステムを搭載し、フロントカメラは折りたたみ状態と展開状態の両方で使用可能な位置に配置される。ボディ素材には高級感を演出するチタン合金が使用され、ヒンジ部分にはステンレススチールとチタン合金の組み合わせが採用される見込みだ。
バッテリーについては、iPhone 17と同じ高密度バッテリーセルが使用されると予測されているが、具体的な容量や性能に関する詳細は明らかにされていない。
注目すべき特徴と妥協点
最も注目すべき特徴は「しわのないディスプレイ」だ。これは現在市場に出回っている折りたたみスマートフォンの主な欠点の一つを解決するものであり、Appleはこの技術を差別化ポイントとして強調する見込みだ。アナリストのRoss Young氏によると、しわをなくすためには厚いフロントガラスと化学処理が必要となり、製造コストの上昇要因になるという。
一方で、薄型設計を実現するための妥協点として、現行のiPhoneでは標準機能となっているFace IDが搭載されない見込みだ。代わりに、iPad Airで採用されているような容量式の側面ボタンにTouch IDが統合される。これはホームボタンのないiPhoneとしては初めてのTouch ID採用例となる。
開発スケジュールと市場予測
Kuo氏の予測によれば、折りたたみiPhoneの最終仕様は2025年第2四半期に決定され、公式プロジェクトは2025年第3四半期に開始される。その後、2026年第4四半期から量産が始まり、2026年後半から2027年初頭に発売される見込みだ。
初期の出荷台数は製造工程の複雑さから制限され、2026年の出荷台数は300万〜500万台程度と予想されている。しかし、2027年後半に第2世代モデルが投入されることで、2027年の総出荷台数は2000万台に達する可能性があるという。
市場ポジショニングとAI機能
Appleはこの折りたたみiPhoneを「真のAIドリブンフォン」として位置づける予定だ。Kuo氏によれば、マルチモーダル機能とクロスアプリ統合がAIデバイスのユースケースのトレンドとなっており、大きな画面はAIエクスペリエンスを向上させるという。例えば、旅行計画についてチャットボットと会話しながら、同時に地図アプリを完全表示できるようなシナリオが可能になる。
2,000〜2,500ドルという高価格にもかかわらず、AppleはiPhoneの「必携デバイス」としてのステータスとロイヤルなファンベースを活かし、品質が期待を満たせば強力な買い替え需要を生み出すと予測されている。
また、同様の「しわのない」ディスプレイ技術を使用した18インチディスプレイを搭載する折りたたみMacBook/iPadも開発中との情報もある。
Source
- Ming-Chi Kuo: Apple’s First Foldable iPhone Predictions: Market Positioning, Hardware Specs, Development Schedule, and Shipment Estimates
Meta Description
Appleの初の折りたたみiPhoneが2026年後半に発売予定。7.8インチのしわなしディスプレイを搭載するが、Face IDは非搭載でTouch IDを側面に配置。価格は2,000〜2,500ドルと高額に。Ming-Chi Kuo氏が詳細を予測。
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