サイエンス
常圧でマイナス122℃の高温超伝導を達成。「圧力クエンチング」が打破した33年間の壁と未来への道標
電気抵抗が完全にゼロになり、磁力線を物質の外部へと完全に退ける超伝導現象は、現代の物理学が追い求める究極の巨視的量子状態だ。この現象を日常的な環境で制御できるようになれば、送電網における莫大なエネルギー損失は消滅し、核融 […]
別名: HgBa2Ca2Cu3O8+δ, 水銀系銅酸化物セラミック, Hg1223
Hg1223(HgBa2Ca2Cu3O8+δ)は、水銀、バリウム、カルシウム、銅、酸素からなる銅酸化物超伝導体である。1993年にポール・チュー博士らによって発見され、常圧下で133 K(約マイナス140℃)、高圧下では160 Kを超える転移温度を示す。その高い転移温度から、実用化に最も近い高温超伝導材料の一つとして長年研究の対象となっているが、水銀を含むため製造や取り扱いに高度な技術を要する。