サイエンス
常圧でマイナス122℃の高温超伝導を達成。「圧力クエンチング」が打破した33年間の壁と未来への道標
電気抵抗が完全にゼロになり、磁力線を物質の外部へと完全に退ける超伝導現象は、現代の物理学が追い求める究極の巨視的量子状態だ。この現象を日常的な環境で制御できるようになれば、送電網における莫大なエネルギー損失は消滅し、核融 […]
別名: Cuprate superconductors
銅酸化物高温超伝導体は、1986年にベドノルツとミュラーによって発見された、銅と酸素の平面構造を持つセラミック材料の一群である。それまでの金属系超伝導体が絶対零度付近でしか機能しなかったのに対し、安価な液体窒素の沸点(77 K)を超える温度で超伝導を示すため、高温超伝導研究の主役となった。Hg1223などの物質が含まれ、その高い転移温度のメカニズムは現在も完全には解明されていないが、実用化に向けた最も有力な候補材料として、電力網や医療機器への応用が期待されている。