サイエンス
映像の質量と速度から完璧な音を作り出す次世代AIモデルをKAISTとSony AIが開発
映像の「見た目」だけで音を作る時代は終わった。KAISTとSony AIが共同開発した新技術『PAVAS』は、映像から物体の「質量」と「速度」を力学的に推定し、現実の物理法則に忠実なリアルな音響を生成する。映画やゲーム体験を変革する「Physical AI」の最前線に迫る。
別名: Physics-Aware Video-to-Audio Synthesis, PAVAS
PAVAS(Physics-Aware Video-to-Audio Synthesis)は、KAIST、POSTECH、Sony AIの研究チームによって開発された次世代のVideo-to-Audio(V2A)技術です。従来の生成AIが映像の外見と音の相関関係のみを学習していたのに対し、PAVASは映像から物体の「質量」と「速度」という力学パラメータを直接推定し、運動エネルギーの法則に則った音響を合成します。具体的には、視覚言語モデルや3D再構築モデルを組み合わせたPhysics Parameter Estimator(PPE)で物理量を算出し、Phy-Adapterを通じて拡散モデルの生成プロセスを制御します。これにより、物体の重さや衝突速度に完全に同期した、現実感のある音響制作が可能になります。