サイエンス
量子真空から光が生まれるSF現象:オックスフォード大学が3次元シミュレーションで衝撃の再現に成功
「何もない空間」から光が生まれる――。かつてサイエンスフィクションの物語の中にしか存在しなかったこの驚くべき現象が、今、科学の最前線で現実のものとなりつつある。英国オックスフォード大学の研究チームは、最先端の3次元コンピ […]
別名: Vacuum birefringence
真空の複屈折は、量子電磁力学(QED)が予測する非線形光学現象の一つである。極めて強力なレーザー光などの電磁場が真空に印加されると、真空中に潜む仮想粒子が分極し、真空そのものが方解石のような異方性を持つ結晶のように振る舞う。この状態の真空を別の光(プローブ光)が通過すると、その偏光方向によって進む速度が異なるため、偏光状態が変化する。この現象の観測は、QEDの非線形性を証明する重要な手がかりとして期待されており、次世代の超高強度レーザー施設での実験が計画されている。