サイエンス
宇宙を飲み込む「偽真空崩壊」のシミュレーションに成功。机上の原子リングが描く終焉のシナリオ
中国の研究チームが、リュードベリ原子のリング配列を用いて「偽真空崩壊」という宇宙終焉のシナリオを量子シミュレーションで再現した。この実験は、宇宙の物理法則が書き換わる現象を微視的な量子系で模倣し、崩壊速度が場の強さに対して指数関数的に減少するという量子場理論の予測と一致することを示した。
別名: False Vacuum Decay, 偽真空崩壊
量子場理論において、現在の宇宙の真空状態が真の最低エネルギー(真真空)ではなく、局所的な極小値にある状態(偽真空)であると仮定した際に、量子トンネル効果によって真真空の泡が発生し、光速で膨張して宇宙の構造を崩壊させる仮説上の現象。1970年代にシドニー・コールマンらによって提唱された。