Appleが、長らく噂されていた「iPhone SE 4」を来週にも発表する可能性がある。BloombergのMark Gurman記者によると、早ければ来週中にも発表され、その後2月中に発売される見込みとのことだ。Appleは発表イベントを開催せず、プレスリリースを通じて新モデルを発表すると見られている。
iPhone SE 4、数日中に発表か
現行のiPhone SE(第3世代)は2022年に発売されたが、ホームボタンやTouch IDなど、旧来のデザインを踏襲している。今回のiPhone SE 4では、iPhone 14をベースとしたデザインに刷新され、ホームボタンが廃止される。これにより、iPhoneのラインナップからTouch IDが完全に姿を消すことになる。
Bloombergの情報源によると、AppleはiPhone SE(第4世代)を数日中に発表する計画であり、早ければ来週にも発表され、今月後半に発売となる見込みとのことだ。
在庫状況が発表間近を示唆
新型iPhone SE 4の発表が近づいている兆候はすでに現れている。米国内のApple Storeの多くの店舗で、現行iPhone SEの在庫が枯渇しているようだ。これは通常、新モデル発表前の状況と一致する。複数の店舗のApple Store従業員によると、在庫は数週間前から減少しており、特定の構成のモデルを求める顧客に対応できない場合もあるとのことだ。
Appleのオンラインストアでは引き続き購入可能だが、一部の構成(256GBのストレージを搭載した赤色モデルなど)は、3月まで出荷が遅れる状況となっている。iPhone 14とiPhone 14 Plusの在庫も同様に減少しているようだ。Appleの広報担当者はコメントを控えている。
独自開発のセルラーモデムを初搭載
新型iPhone SE 4(コードネーム:V59)は、Appleにとって初の自社製セルラーモデムを搭載するデバイスとなる。これにより、Qualcomm製の部品から自社製に切り替えることになる。Bloombergは、Appleの自社製モデムへの移行は、Qualcommへの依存を減らすための第一歩となると報じている。
画面は大型化され、Face IDが搭載されるほか、iPhone 16シリーズと同じ高速なA18チップも搭載し、RAM容量も8GBにアップグレードされるようだ。これによりApple Intelligenceをサポートする。iPhone SEからホームボタンが廃止されることで、2007年の初代iPhoneから搭載されていた象徴的なインターフェースが完全に姿を消すことになる。
また、4800万画素のシングルレンズリアカメラを搭載すると予想されており、カメラ性能も大幅に向上する見込みだ。
USB-C搭載でEUでも販売再開へ
AppleはすでにEU(欧州連合)で現行のiPhone SEとiPhone 14の販売を停止している。これらの製品が、EUのUSB-C搭載を義務付ける法律に準拠していないためである。しかし、新型iPhone SE 4はUSB-Cポートを搭載するため、EUでの販売を再開できる見込みだ。
現行iPhone SEの価格は429ドルだが、新型モデルは新機能とデザインの刷新により、価格が引き上げられる可能性がある。しかし、Samsung ElectronicsやAlphabet傘下のGoogle(グーグル)のエントリーレベルのスマートフォンと同様の価格帯に留まると予想される。
iPhone販売の起爆剤となるか
iPhoneの販売は、Appleにとって重要な事業だ。2024年のホリデー四半期には、iPhoneの売上は予想を下回り1%減少した。Appleは、新型iPhone SE 4が売上成長の回復に貢献することを期待している。
新型iPhone SE 4は、中国、インド、その他のアジア地域などの海外市場で特に魅力的な製品となる可能性がある。これらの地域では、Appleは事業拡大を目指している。高性能な機能と500ドル前後の価格帯の組み合わせは、現地のブランドに対する魅力的な代替品となる可能性を秘めている。ただし、価格は現地ブランドよりも高くなる可能性がある。2024年第4四半期、Appleの中国での売上は11%減少したが、その他の新興市場では成長を遂げている。
PowerBeats Pro 2の発表も同時期か
iPhone SE 4の発表は、新型PowerBeats Pro 2イヤホンと同時期になる見込みのようだ。PowerBeats Pro 2は、早ければ2月11日にも発表されると報じられている。新型イヤホンは、Appleブランドとしては初めて心拍数モニターを内蔵する製品となる。Appleは将来的にはAirPodsにもこの機能を搭載したいと考えている。
iPhone以外にも、MacBook Air(M4チップ搭載)、新型iPad(低価格帯モデル)、iPad Air(アップデート版)などが2025年前半に発売される予定だ。Apple Storeでは、現行のiPad AirとMacBook Airの在庫が減少している。また、今年はプロレベルのデスクトップの大型アップデートや、ディスプレイ付きスマートホームハブも予定されている。
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