Appleの低価格モデルiPhone SE第4世代機が、予想を上回る性能を備える可能性が浮上した。複数の信頼できる情報筋によると、2025年初頭にも登場が見込まれる第4世代iPhone SEは、最新のAI機能「Apple Intelligence」に対応する可能性があるようだが、このために基本性能の大幅な底上げが図られているというのだ。
Apple Intelligenceには高性能チップセットの搭載が不可欠
Apple Intelligenceは現在、iPhone 15 ProとPro Maxでのみ利用が可能な先進的なAI機能だ。これらの機能を実行するには、高性能なチップセットと十分なRAMが必要となる。BloombergのMark Gurman氏によると、次期iPhone SEは「間違いなくApple Intelligenceを搭載する」と予想されるという。これはその機能追加のみならず、それを実現するための基本機能の向上を意味する物だ。
現行のiPhone 15では、パワー不足によりApple Intelligenceをサポートできていない。このことから、次期iPhone SE4がApple Intelligenceに対応するためには、少なくともiPhone 15を上回る処理能力が必要となる。具体的には、A18チップセットとそれに見合う8GBのRAMが搭載される可能性が高い。これは、iPhone SEがAppleの現行フラッグシップモデルに迫る処理能力を持つことを意味する。
この技術的な飛躍は、Appleのチップ設計能力と、TSMCの製造プロセス技術の進化を反映している。特に、TSMCの第2世代3nmプロセスの採用が予想され、これによりA18チップの性能と効率が大幅に向上する可能性がある。
さらに、次期iPhone SEはデザイン面でも大きく進化する見込みだ。iPhone 14のボディを採用し、6.1インチのOLEDディスプレイを搭載するという噂が複数のソースから報告されている。これは、ホームボタンの廃止とFace IDの採用を意味し、iPhone SEシリーズにとって革命的な変更となる。
USB-Cポートの採用も予想されており、これはEUの規制に対応するだけでなく、周辺機器との互換性を高める重要な要素となる。これらの要素が組み合わさることで、iPhone SEは従来のエントリーモデルの概念を超え、中級機、あるいは準フラッグシップモデルとしての地位を確立する可能性がある。
ただし、こうした大幅な性能向上は、価格設定に影響を与える可能性がある。Gurman氏は、iPhone SEがヒットするかどうかは価格次第だと指摘している。Appleが従来のiPhone SEの価格帯を維持できるかどうかが、この新モデルの成功を左右する重要な要素となるだろう。
一方で、この動きはAndroidスマートフォン市場にも大きな影響を与える可能性がある。すでに多くのAndroidデバイスがAI機能を搭載しているが、Appleの参入により、AIスマートフォン市場全体が活性化する可能性がある。
2025年の登場が予想される次期iPhone SEは、Appleのスマートフォン戦略に新たな展開をもたらすだけでなく、スマートフォン業界全体のAI化を加速させる可能性がある。高性能なAI機能を搭載しながら、手頃な価格を維持できるか。Appleの挑戦は、技術革新と市場戦略の両面で業界に大きな影響を与えることが予想される。
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