NVIDIAの人気グラフィックスカード、GeForce RTX 3060の生産終了が近づいているようだ。複数の情報筋によると、NVIDIAがRTX 3060の製造を段階的に縮小し、パートナー企業に最後の注文を促しているという。RTX 3060は現在、Steamハードウェア調査で最も普及しているGPUとして君臨しており、その生産終了は多くのゲーマーにとって一つの時代の終わりを告げるものとなるだろう。
RTX 3060がついに生産終了と報告される
NVIDIAのRTX 3060は、2021年2月の発売以来、コストパフォーマンスに優れたGPUとして多くのゲーマーから支持を集めてきた。中国のテックフォーラム「Board Channels」の管理者によると、NVIDIAはすでにRTX 3060の製造終了をパートナー企業に通知し、最後の注文を受け付けているという。
この情報が事実であれば、RTX 3060の市場からの完全な撤退までにはまだ数ヶ月の猶予がある。NVIDIAの標準的な運用方針では、最終注文分のGPUが数ヶ月かけてパートナー企業に出荷されるためだ。そのため、小売店での在庫がすぐに枯渇することはないと予想される。
RTX 3060の人気は、Steamハードウェア調査の結果からも明らかだ。2024年7月の調査では、デスクトップ版RTX 3060が5.71%のシェアを獲得し、2位のGPUに約2%の差をつけてトップに立っている。さらに、ノートPC版も9位にランクインしており、その普及率の高さがうかがえる。
Amazonなどの主要な小売店でも、RTX 3060は依然としてベストセラーGPUの座を維持している。特に12GB版のモデルは、42,000円前後の価格帯で高い人気を誇っている。
一方で、NVIDIAはすでに次世代のRTX 4060シリーズを市場に投入しており、RTX 3060の生産終了はこの新シリーズへの移行を促す狙いもあると考えられる。しかし、現時点ではRTX 3060の人気が根強く、RTX 4060を販売数で上回っているという報告もある。
RTX 3060の生産終了は、多くのゲーマーにとって、コストパフォーマンスに優れた選択肢の一つが失われることを意味する物であり、PCゲーミング市場に大きな変化をもたらす出来事となるだろう。より高性能かつ新機能RTX 4060への切り替えという選択肢もあるが、VRAMは8GBであり、画像生成AI等での利用を考える場合は、12GBメモリを積んでいるRTX 3060の方が有利であり、ユーザーとしては悩ましい所だ。
NVIDIAのこの動きは、グラフィックスカード市場の世代交代を象徴するものと言えるだろう。RTX 3060は3年以上にわたり市場で強い存在感を示してきたが、テクノロジーの進歩に伴い、その役割を次の世代に譲る時期が来たのかも知れない。
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