
サイエンス
核融合点火が次の段階へ:ロスアラモス研の新装置「THOR」が常識を覆す快挙
2025年6月、米国の核融合研究が新たな地平を切り拓いた。ロスアラモス国立研究所(LANL)が主導するチームは、あえてエネルギーを外部に逃がす「窓」を設けた革新的な装置「THOR」を用い、核融合点火を達成するという離れ業 […]
別名: Thinned Hohlraum Optimization for Radflow
THOR(Thinned Hohlraum Optimization for Radflow)は、ロスアラモス国立研究所(LANL)が設計した次世代の核融合用ホーラム(円筒容器)である。従来のホーラムはエネルギーを閉じ込めるために密閉性が重視されていたが、THORはあえて側面に診断用の「窓」を設けている。この構造により、核融合反応で生じる極めて強力なX線を外部に引き出し、極限環境下での材料挙動を直接観測できる。高度な3Dモデリングとシミュレーションにより、窓によるエネルギー損失や非対称性を克服し、窓を開けた状態での核融合点火を初めて実現した。