サイエンス
中国のトリウム溶融塩炉、世界初成功の衝撃。砂漠で生まれた次世代エネルギーの全貌
中国が、次世代の原子力発電技術と目される「トリウム溶融塩炉」において、核燃料であるトリウムから核分裂性のウラン233への転換に世界で初めて成功したことが報じられた。この技術的快挙は、エネルギー安全保障、地球温暖化対策、そ […]
別名: U-233
ウラン233は、自然界にはほとんど存在しないが、親物質であるトリウム232が原子炉内で中性子を吸収し、ベータ崩壊を経ることで生成される核分裂性同位体である。トリウム燃料サイクルの鍵となる物質であり、核分裂によってエネルギーを放出する。従来のウラン燃料(ウラン235)と比較して、中性子の経済性が高く、長寿命の超ウラン元素(核のゴミ)の生成が少ないという利点がある。一方で、生成過程で不純物として混入するウラン232が強力なガンマ線を放出するため、兵器転用が困難な「核拡散抵抗性」を持つことも特徴の一つである。