
サイエンス
数百万の量子ビットは不要になる? 暗号解読アルゴリズムの前提を覆す中性原子のブレイクスルー
スイスのチューリッヒ工科大学の研究チームは、量子ビット間の情報交換を担うSWAPゲートにおいて、レーザーの揺らぎに左右されない「幾何学的位相」を利用した新技術を開発した。この技術は、中性原子プラットフォームの量子コンピュータにおける演算精度を飛躍的に向上させ、エラー耐性の高い量子スーパーコンピュータ実現への道を開くものである。
別名: 40K
原子番号19のカリウムの同位体であり、天然に存在する放射性同位体の一つ。量子力学的にはフェルミ粒子としての性質を持つ。極低温まで冷却することで量子縮退状態を実現しやすく、光格子を用いた中性原子プラットフォームにおいて量子ビットの材料として広く利用されている。パウリの排他原理に従うため、複数の原子を同じ格子点に配置する「ダブロン状態」の制御に適しており、これを利用した幾何学的位相に基づく堅牢な量子ゲートの研究が進められている。実験では、絶対零度に近い極低温環境下で数万個の原子を一斉に操作する対象として用いられる。