
サイエンス
2025年、固体電池の「安全神話」が崩れる:リチウムの凶暴な本性と“絶対安全”の幻想とは
リチウムイオン電池産業には、今「二つの火」が燃え盛っていると言われている。一つは、次世代エネルギーの聖杯とされる「固体電池(Solid-State Battery)」開発への熱狂的な投資の火。そしてもう一つは、依然として […]
別名: Lithium Metal
リチウム金属は、全固体電池のエネルギー密度を飛躍的に向上させるための鍵となる負極材料である。しかし、化学的に極めて活性が高く、水や酸素、あるいは特定の正極材料と接触することで激しい発熱反応を引き起こす。電池内部で熱暴走が発生した場合、電解質が固体であってもリチウム自体の反応性は抑えられず、瞬時に鉄を溶かすほどの高温(約2500度)に達することがある。このため、リチウムの「凶暴性」をいかに制御するかが、次世代電池の実用化における最大のエンジニアリング課題となっている。