サイエンス
国際核融合炉「ITER」の心臓部が完成:空母をも吊り上げる超巨大磁石が設置完了へ
南仏カダラッシュにおいて、人類エネルギーの未来をかけた野心的プロジェクトがまた一つの節目を迎えた。国際熱核融合実験炉(ITER)計画は2025年4月、装置の“心臓部”に相当する世界最大級のパルス超伝導電磁石システムの全構 […]
別名: PFコイル, Poloidal Field Coils
ポロイダル磁場コイル(PFコイル)は、トカマク型核融合装置においてプラズマの平衡と形状を制御するための重要な電磁石群である。ITERでは、真空容器の外側に水平に配置された6基の巨大なリング状コイルで構成される。これらのコイルは、プラズマをドーナツ状の軌道に維持し、超高温のプラズマが炉の壁面に接触して装置を損傷させないよう、ミリ単位の精度で位置を制御する役割を果たす。PFコイルの製造はロシア、欧州、中国が分担しており、最大のもので直径約24メートルに達する。超伝導材料としてニオブチタン(NbTi)を使用し、極低温で運用されることで、膨大な電流を流し強力な磁場を発生させることが可能となっている。