サイエンス
「2次元でも3次元でもない」炭素の隙間に潜む未知の量子状態を初観測
国際研究チームが、極薄の菱面体積層グラフェンにおいて、電子が2次元と3次元の運動を同時に保つ「次元横断的異常ホール効果」を初めて実験的に実証した。この発見は、電子の磁化と電流、ホール電場の直交関係という従来の物理学の常識を覆し、量子物質科学の新たなパラダイムを切り開くものだ。
別名: Anomalous Hall Effect, AHE, 異常ホール効果
外部から磁場をかけずとも、物質そのものが内包する磁気(自発磁化)や電子の波の幾何学的な性質(ベリー曲率)によって、自ずとホール電圧が生じる現象。長年、磁化・電流・ホール電場の3方向が直交する幾何学的ルールに縛られてきたが、近年の研究でその制約を超える現象が探索されている。