Googleは2026年7月14日、デスクトップ版Google Imagesに、利用者の関心に合わせて画像を並べる新しいホーム画面を導入すると発表した。画像はウェブ全体から集められ、リアルタイムで更新される。保存した画像のコレクションはギャラリー上部のタブに並び、そこから閲覧を再開できる。これとは別に、通常検索のAI Overviewsではテキストから画像を作れるようにする。Google Imagesが閲覧と保存を、AI Overviewsが生成を担い、Googleは画像を探し始めてから作るまでの入口をSearch内にそろえる。

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検索語を入れる前から始まる画像検索

従来のGoogle Imagesでは、利用者が検索語を入力し、Googleが関連画像を返す流れが基本だった。新しいホーム画面は、この順序を変える。利用者が明確な言葉を持っていなくても、関心に合う画像を眺め、気になったものを保存し、そこから次の画像へ進める。旅行先の候補や部屋の模様替えのように、見れば分かるがまだ言葉にできない場面を、検索の入口へ取り込む設計である。

保存は閲覧の終点ではない。画像をコレクションへ加えると、そのコレクションがギャラリー上部に現れ、後から同じテーマへ戻れる。閲覧、保存、再訪を一つの画面で回すため、検索は一回ごとの問い合わせから継続する作業へ変わる。Googleが2019年のデスクトップ版刷新で導入したのは、選んだ画像を残したまま比較できるサイドパネルだった。今回はその前に、関心に合わせて画像を並べるホーム画面が加わる。

この機能はGoogleアカウントへのログインが前提だ。Googleは新ギャラリー専用の推薦信号を列挙していないが、検索サービス全般では、プロフィール情報や検索履歴、保存した項目、Googleのサイトやアプリでの活動などを、設定に応じて個人向け推薦に使うと説明している。利用者は「検索サービスの履歴」と「パーソナライズされたおすすめ」を個別に無効化できる。便利さは、どの活動を保存し推薦へ渡すかという選択と結び付く。

2025年のモバイル版から、デスクトップへ

今回の発表は、画像の発見フィードが初めて登場したという話ではない。Googleは2025年11月12日、米国のGoogleアプリに「Images」タブを設け、AndroidとiOSで関心に合う画像を毎日表示すると発表していた。利用者は画像を眺め、コレクションへ保存し、見つけた画像を起点にさらに検索できる。2026年の変更は、この流れをGoogle Imagesのデスクトップ版ホームへ持ち込むものだ。

2026年版では、ギャラリーがリアルタイムで更新され、保存したコレクションがメイン画面のタブになる。大画面で複数の候補を見比べながら、旅行や服装、インテリアといった長期の検討を続けやすい。Googleは既存の「保存済み」機能で画像やリンク、場所をコレクションにまとめられるようにしてきた。今回の変更点は保存機能そのものより、保存した内容を次の閲覧へ戻す動線をGoogle Imagesの正面に置いたことにある。

ただし、提供範囲は狭い。新しいGoogle Imagesホームは今後数週間をかけ、米国の英語利用者向けにデスクトップで展開される。ログインも必要だ。少なくとも発表時点で、日本と日本語は初期展開に含まれていない。

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Pinterestに似るのは、保存して戻る閲覧動線

画面の考え方はPinterestに近い。Pinterestは、保存や検索、閲覧履歴を基にホームフィードのPinを推薦し、ボードや関心分野ごとに推薦を調整できる。Google Imagesも検索窓へ言葉を入れる前から視覚的な候補を出し、画像をコレクションへ保存して後から戻れる。ただしGoogleは、保存した画像が新ギャラリーの推薦を直接変えるとは説明していない。似ているのは、推薦された画像を眺め、保存し、再訪する画面の流れである。

一方で、画像を集める基盤は同一ではない。PinterestはPinとボード、利用者の行動から独自の関心データを築く。Googleが新ギャラリーで並べるのは「ウェブ全体の画像」であり、背後には検索インデックスとGoogleアカウントの活動がある。Google Imagesは、発見した画像から元のウェブページや商品情報へ移る導線を備えてきた。Pinterest風の外観より、検索インデックスを個人向けフィードとして見せ直す点の方が大きい。

そこで掲載サイトにとって重要になるのが、画像から元ページへどれだけ人が移るかである。Googleは2019年の刷新時、商品画像にブランドと価格を示し、在庫の有無やレビューも添えて、出版社や小売事業者のサイトを訪れやすくなると説明していた。今回の発表は、ギャラリー内でサイト名やリンクをどう見せるか、クリックをどう計測するかを説明していない。眺め続けられる画面が送客を増やすのか、それともGoogle内で閲覧が完結するのかは、展開後の表示とデータを待つ必要がある。

Nano Banana 2 LiteをAI Overviewsへ

もう一つの更新は、AI Overviewsの中でテキストから画像を生成できる機能だ。ウェブ上に求める画像がないとき、利用者は文章で希望を伝え、検索結果ページを離れずに新しい画像を作れる。Googleは英語から提供を始め、AI Modeの画像生成に対応している地域へ今後数週間で展開する。

ここでも新しいのは画像生成そのものではなく、入口である。Googleは2026年6月30日、Nano Banana 2 LiteをAI Modeなどへ導入すると発表していた。今回、その生成機能が通常検索で表示されるAI Overviewsにも入る。既存の画像をウェブから探すGoogle Imagesと、存在しない画像を生成するAI Overviewsを、同じ検索体験の中で使い分けられるようになる。

採用モデルはNano Banana 2 Lite、正式名はGemini 3.1 Flash Lite Imageだ。GoogleはこのモデルをNano Banana系列で最速かつ最も低コストと説明している。開発者向け仕様では、1K解像度の画像を4秒で生成し、料金は1枚0.034ドルである。これはAI Overviewsの応答時間や利用料金を保証する数字ではない。それでも、品質を最優先するNano Banana Proではなく速度と大量処理に向くLiteを選んだことは、検索画面で多数の生成要求を受ける設計と整合する。

生成画像にはSynthIDの透かしが入り、GoogleはSearchやGeminiアプリなどからAI生成物を検証できるとしている。ただし、生成画面でのラベル表示や元の検索結果との見分け方、生成回数の上限は今回の発表で詳しく示されなかった。画像を探す機能と作る機能が隣り合うほど、利用者が両者を即座に区別できる表示が要る。

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603億9900万ドルの検索事業と未公表の収益化

Alphabetの2026年第1四半期決算によると、「Google Search & other」の売上高は603億9900万ドルで、前年同期から19%増えた。Google Imagesはこの検索事業の一部であり、視覚的な発見を継続利用へ変える価値は大きい。検索語が決まっている利用者を待つより、服装や旅行先を眺め始める時点から接点を持てるためだ。

もっとも、新ギャラリーが直ちに広告売上を増やすとは言えない。Google Imagesには以前から商品情報やショッピング広告があるが、Googleは今回、ギャラリー用の広告形式や広告量、広告主向けの測定指標を発表していない。新しい画面が広告枠になるかどうかも未確定である。まず確認すべきは、推薦の精度が閲覧と保存を増やすか、掲載サイトへのクリックが保たれるかという二つの結果だ。

米国外と他言語への拡大時期も示されていない。日本の利用者に届くまでには、地域と言語の展開に加え、推薦設定の分かりやすさや元サイトへの導線、AI生成画像の表示方法を見極める必要がある。Google Imagesが検索語なしで画像を眺め始める入口として定着するかは、画像を並べる巧さより、見つけた先へ利用者をどう運ぶかで決まる。