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Qualcommは今後の保険としてSamsungとよりを戻そうとしている

Y Kobayashi

2022年6月29日

Qualcommは、Samsungの半導体製造技術に不満を持ち、フラグシップSoCの改良版「Snapdragon 8+ Gen 1」を早々に立ち上げ、製造をTSMCに切り替えたことは記憶に新しいが、Samsungとの関係を完全に絶ったわけではないようだ。

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Samsungの3nm GAAプロセスのパフォーマンスによっては発注するかもとの報道

QualcommがSamsungからTSMCにチップ発注を切り替えたのは、Samsung Foundryの4nmプロセスの歩留まり率が35%程度で悩んでいたのに対し、TSMCは70%以上であったためと言われており、発注する側としては当然の判断だったのかも知れない。さらにTSMCの4nmプロセスは電力効率も高いと言われており、Qualcommは、Snapdragon 8 Gen 2についても、TSMCに発注する可能性が高いようだ。

The Elecのレポートによると、QualcommはSamsungよりも前に3nmチップの設計サンプルをTSMCに見せていたそうだ。これは、Samsungが3nm GAAプロセスの歩留まり問題に直面し続けているためと言われている。ただし、TSMCはすでに今年後半にAppleのM2 ProとM2 Maxを同社の3nm技術で量産すると伝えられており、これらの受注がQualcommの今後の出荷に影響を与えてくるようであれば、ファウンドリパートナーとしてSamsungを候補に加える可能性があるとしている。

Qualcommは再びSamsungの3nm GAAプロセスの予約も行っているとされる。この報道では、QualcommがSamsungの最先端技術をいつでも見ることができ、その進捗状況を見て導入を判断出来るという「VIP待遇」を受けていることが報じられている。Samsungは最近、4nmプロセスの歩留まりが改善されないとして、半導体研究責任者を交代させるなど、トップの入れ替えを行っている。

この経営陣の交代により、Samsungは3nmのGAA歩留まりを最適化できるかもしれないが、まだ試運転を開始したばかりの状況であるため、その進捗の詳しい情報については今後明らかになるだろう。


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