テクノロジーと科学の最新の話題を毎日配信中!!

AMDの「Zen 5」Ryzen 9000シリーズのスペック詳細がリーク、最上位9950Xは16C/32T、Max5.7GHz、80MBのキャッシュ、TDP170Wのモンスタースペック

Y Kobayashi

2024年6月1日

AMDがまもなく発表するとされている、Zen 5コアを搭載したRyzen 9(Granite Ridge)のラインナップがリークされた。リークは@wxnod氏による物で、長大なスライドは解像度が少し低い物の多くの情報を提供しており、この新たなRyzenファミリーの特徴を余すことなく網羅している。加えて、@CodeCommando_氏からはそれぞれのプロセッサーの詳細なスペックもリークされた。

Ryzen 9000シリーズの概要

今回の新たなスライドのリークは、過去のリークを裏付ける物だ。Ryzen 9000ファミリーは4つのSKUでデビューする事が明らかとなった。

最上位は16コアのRyzen 9 9950X、続いて12コアのRyzen 9 9900X、8コアのRyzen 7 9700X、6コアのRyzen 5 9600が現時点では判明している。

Ryzen 9 CPUはデュアルCCD+1 IOD構成を採用し、Ryzen 7とRyzen 5 SKUは1 CCD+1 IOD構成を採用すると言われていたがこれも裏付けられた。

CCDは4nmプロセスで製造されていることも確認出来る。

Ryzen 9000の仕様詳細

フラッグシップのRyzen 9 9950Xは、16コア/32スレッドに加え、ブーストクロックは最大5.7GHzまで可能だ。キャッシュは80MBを搭載し、TDPは170Wのモンスターチップとなる。

続くRyzen 9 9900Xは12コア/24スレッド、ブーストクロックは5.6GHzに対応。TDPは120Wと、前バージョンから50Wも下がっているキャッシュはこちらも76MBと大きな物を搭載している。

Ryzen 7 9700Xは8コア/16スレッド、ブーストクロックは5.5GHzであり、キャッシュは40MBだが、前モデルRyzen 7 7700XからTDPが40W下がり65Wとなっている。

Ryzen 7 9600XもTDPが105Wから65Wに下がったにもかかわらずブーストクロックは100MHz上昇が見られる。

アーキテクチャコア/スレッドブーストクロックキャッシュ統合グラフィックメモリサポート
Ryzen 9 9950XZen 516/325.7GHz80 MB2 x RDNA 2 CUsDDR5170W
Ryzen 9 9900XZen 512/245.6GHz76 MB2 x RDNA 2 CUsDDR5120W
Ryzen 7 9700XZen 58/165.5GHz40 MB2 x RDNA 2 CUsDDR565W
Ryzen 5 9600Zen 56/125.4GHz38 MB2 x RDNA 2 CUsDDR565W

メモリ・サポートに関して、AMDは前モデルのRaphael「Ryzen 7000」に対してGranite Ridge「Ryzen 9000」デスクトップCPUのIMC(メモリーコントローラー)が改良され、ネイティブで最大5600 MT/s、EXPO/XMPクロック・レートで最大8000 MT/sをサポートするようになった点も、以前のリークを裏付ける物だ。また、FCLKのInfinity Fabricクロックが最大2400MHz(Ryzen 7000 / Zen 4では2000MHz)になったことも報告されている。

  • ネイティブ・スピード・マックス – 5600 MT/s
  • EXPOスピード最大 – 8000 MT/s+ (ファブリック)
  • FCLK最大速度 – 2400 MHz(ファブリック)

メモリ構成に関しては、AMD Ryzen 9000は、ディスクリートGPU用に16本のPCIe Gen 5.0レーンが利用可能なようだ。さらに、M.2スロットとチップセット相互接続専用のGen 5.0レーンが12本あり、合計28レーンを保持する。

内蔵GPUはDP 2.1 をサポートし、最高解像度8K(DSCのサポート)および最大リフレッシュレート7680×4320@60Hzに対応するようだ。DP 2.1デイジーチェーンのサポートもサポートするという。

チップセットに関しては、AMDはX870E、X870、B850、B840と言ったラインナップの800シリーズPCHを用意するようだ。B840を除く他のすべてのチップセットは、Ryzen 7000、Ryzen 8000、Ryzen 9000 CPUのオーバークロックをサポートする。それぞれの区別は以下の通りだ:

  • X870E (エクストリームエンスージアスト)
  • X870 (エンスージアスト)
  • B850 (メインストリーム)
  • B840 (エントリーレベル)

来週のComputex基調講演にて、Zen 5 Ryzenの詳細は更に明らかになることだろう。発売は7月中にもとの噂もあり、少し時間をおいてデビューするIntelのArrow Lakeとの戦いがこれから激しくなりそうだ。


Sources

Follow Me !

\ この記事が気に入ったら是非フォローを! /

フォローする

コメントする