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AMD「Zen 5」Ryzen 9000デスクトップCPUのシングルスレッドベンチマークスコアがリーク、7950Xより20%近い向上

Y Kobayashi

2024年5月29日

AMDのZen 5アーキテクチャを採用した次期Ryzen 9000(Granite Ridge)プロセッサのCPU-Z情報と最初のベンチマーク・スコアの一部が明らかとなった。

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Zen 4から大きなシングルスレッド・スコアの向上

中国のオンラインフォーラムBaidu Tiebaに投稿されたスクリーンショット(via HXL)は、一部が意図的にモザイク処理が施されており、不明な部分も多いが「Granite Ridge」である事が確認出来る。これはまだ初期のエンジニアリング・サンプルだが、TDPは170WでミドルエンドからハイエンドのSKUである可能性が高く、OPN IDは100-000001290であり、これは以前発表された番号と一致する。

またリーカーによると、CPUの動作クロック周波数がRyzen 9 7950Xより100MHz速い最大5.8GHzになったことが報告されている。

このリーカーはまた、「非X3DチップはZen 4のX3Dを簡単に打ち負かす」とも述べているようだが、これを裏付けるようなベンチマークは示していない。

加えて、CCD-to-CCDとIOD通信を改善する、Infinity Fabricインターコネクトの改良も含まれ、IMC(メモリーコントローラー)がアップグレードされるという報告もリークされている。

CPU-Zのシングルスレッド・スコアは910ポイントと言う事で、Zen 4ベースのRyzen 9 7950Xの平均スコアが767ポイントであることを考えると18.6%の性能向上ということになる。これは以前からのリークと一致する物だ。ただし、CPU-Zのベンチマークはあくまで1つの指標であり、他のベンチマーク等と組み合わせて性能は比較すべきだが、参考として以下の比較を掲載しておこう。

プロセッサCPU-Z シングルスレッド・スコア
Core i9-14900K942
Ryzen 9000 @ 5.8 GHz910
Core i9-13900K902
Ryzen 9 7950X767
Ryzen 9 5950X647

Zen 5はZen 4チップから性能向上が見られるが、Intelの競合と比較すると、少なくともシングルスレッド・スコアに関してはCore i9-14900Kには追いつけていないようだ。ただし、確実にその差は縮めた。後はIntelの今年後半に登場すると見られるArrow Lakeプロセッサの性能次第だろうか。

AMDは、Zen 5アーキテクチャを採用したRyzen 9000(Granite Ridge)プロセッサを、16、12、8、6コアの4つのSKUで発売すると予想されている。さらに、IPCが10%近く向上し、特定のワークロードでは40%も性能が向上するという噂もある。また、いくつかのエンジニアリング・サンプルもリークされている。現時点では、AMDのZen 5コア・アーキテクチャについて明らかにされていることは以下の概要のみだ:

  • パフォーマンスと効率の向上
  • フロントエンドとワイドイシューのパイプライン化
  • 統合されたAIと機械学習の最適化

新たな「Zen 5」AMD Ryzen 9000デスクトップCPUは、7月までに小売店頭に並ぶと噂されている。AMDのCEOであるLisa Su博士は、Computex 2024のオープニング基調講演を行い、その中でAMDの「次世代の高性能PC、データセンター、AIソリューション」の詳細を発表する予定だ。

CPU名アーキテクチャコア/スレッドベース/ブーストクロックL3キャッシュグラフィックス(統合)メモリーサポートTDP
Ryzen 9 9950XZen 516/32未定64 MB2 x RDNA 2 CUs未定170W?
Ryzen 9 9900XZen 512/24未定64 MB2 x RDNA 2 CUs未定170W?
Ryzen 7 9700XZen 58/16未定32 MB2 x RDNA 2 CUs未定105W?
Ryzen 5 9600XZen 56/12未定32 MB2 x RDNA 2 CUs未定105W?

Sources

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