テクノロジー
NASAとMicrochipが共同開発する次世代宇宙用プロセッサ、現行機の500倍の処理性能を実証
NASAとMicrochip Technologyが開発した次世代宇宙用プロセッサ「HPSC」が、従来の宇宙用チップの500倍の処理性能を実証した。RISC-Vアーキテクチャを採用し、AIエッジ処理を可能にすることで、深宇宙探査における探査機の完全自律化を実現し、通信遅延による制約を克服する。
RAD750は、BAE Systemsが製造する宇宙機向けの耐放射線シングルボードコンピュータおよびプロセッサである。IBMのPowerPC 750アーキテクチャをベースにしており、2001年のリリース以来、火星探査車「Perseverance」やジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡など、数多くの重要な宇宙ミッションで採用されてきた。動作クロックは最大200MHz、処理能力は266 MIPS程度と現代の基準では極めて低いが、過酷な宇宙放射線環境下での圧倒的な信頼性と堅牢性を備えている。四半世紀近くにわたり宇宙開発の現場を支えてきた「枯れた技術」の代表格であるが、計算リソースの不足が次世代探査のボトルネックとなっていた。