サイエンス
次元の壁を越えたMITの新技術。数十年の謎だった「リラクサー材料」の深層構造を初解明
マサチューセッツ工科大学を中心とした国際研究チームは、多スライス電子タイコグラフィ(MEP)を駆使し、これまで不明だったリラクサー強誘電体の3次元原子構造と電荷分布を直接観測することに成功した。この発見は、従来のシミュレーションが描いた原子レベルの乱れが巨視的な性能に結びつくメカニズムを覆し、高感度センシング技術の飛躍的発展に貢献する可能性を秘めている。
別名: MEP, Multi-slice Electron Ptychography, 多スライス電子タイコグラフィ
電子顕微鏡において、試料を透過・散乱した電子の回折パターンを連続的に記録し、位相回復アルゴリズムを用いて3次元構造を復元する技術。従来の電子顕微鏡が苦手としていた「奥行き方向」の情報を、試料を仮想的なスライスに切り分ける計算処理によって高精度に可視化できる。原子レベルの3D配置や局所的な電荷分布を直接観測することが可能。