サイエンス
原子を変えずに“電子だけ”を溶かす新技術「量子冶金」が超伝導や人工ニューロンを身近にするかもしれない
ミシガン大学の研究チームは、金属内部で電子が形成する「電子の氷」(電荷密度波)が融解する過程を「量子冶金」と名付け、その謎を解明した。彼らは透過型電子顕微鏡を用いた実験で、電子の結晶が固定された体積内で連続的に崩壊し、波の振幅を局所的に消失させることで圧力を解放するメカニズムを発見した。この成果は未来の超伝導体や人工脳細胞の開発に繋がる可能性を秘めている。
別名: 1T-TaS2
遷移金属ダイカルコゲナイドの一種で、層状の構造を持つ。温度変化に応じて多様な電荷密度波(CDW)相転移を示すため、物性物理学における量子状態の研究対象として重要視されている。本研究では、この物質の電子結晶が溶ける過程で「ヘキサチック相」を経ることが実証された。