Samsungの3nmプロセスが大型顧客を獲得するようだ。The Korea Economic Dailyは、AMDとSamsungがそのパートナーシップを最先端の3nmプロセスにまで拡大すると報じており、ベルギーのマイクロエレクトロニクス研究センターimecが主催した「2024 ITF World」にAMDのCEOであるLisa Su博士が出席した際、同氏がAMDが次世代チップの量産に3nm GAAプロセスを使用する計画であることを明らかにしたという。
AMDのCEOがSamsugn 3nmプロセスチップの量産計画を発表
SamsungはTSMCと並び、3nmプロセスチップの製造を行っている。
だが、どちらも同じ3nm世代ではあるが、TSMCが従来のFinFETを継続する一方で、Samsungは一歩先を行き、Gate-All-Around(GAA)FETを採用しており、これにより競合と比べて省電力、高パフォーマンスを誇るという。
ただし、Samsungの3nm GAAFETは歩留まりの問題も抱えていたようだ。噂では20%前後とも言われており、対するTSMCは第2世代の3nmプロセス「N3E」では80%の歩留まりを誇るという。これによってTSMCがAppleをはじめ、Qualcomm、NVIDIAなど大型顧客を抱える一方でSamsungは顧客を次々と失い、新規顧客を獲得も出来ない状況が続いていた。だがここに来てこれが大きく変わる可能性がある。
The Korea Economic Dailyの報道によると、SamsungとAMDは、3nmプロセス技術による次世代チップの製造に向けて提携を深める見通しだという。
AMD CEOのLisa Su氏は、ベルギーで開催されたImecのITF World 2024会議に出席し、この場で3nmのGAA技術を用いた次世代チップの大量生産計画を発表した。彼女は、「3nm GAAトランジスタが効率と性能を向上させる触媒となるとし、パッケージングやインターコネクトの改善により、よりコスト効率が高く、電力効率の良いAMD製品が実現する」と述べた。
AMDとSamsungのパートナーシップは長年にわたっており、Samsungのスマートフォン向けExynosチップにはAMDのGPU IPに基づくGPUコアが搭載されている。
Samsungはまた、HBMチップとターンキーのパッケージングサービスをAMDに提供することにも合意し、広範なパートナーシップの一環としている。
ただし、業界関係者によると、AMDのこの動きには、Samsungの3nm GAAプロセスへの積極的な見方と言うよりも、TSMCの3nmプロセスの生産能力がAppleやQualcommによって完全に埋まっているため、やむを得ずSamsungを頼らざるを得ないという事情もあるという。
対するTSMCは2025年に第3世代3nmプロセス「N3P」の量産を開始する予定で、これもN3E同様に優れた歩留まりが期待出来るとのことだ。
Source
- The Korea Economic Daily: Samsung, AMD to collaborate on 3 nm GAA tech chipmaking
コメント
コメント一覧 (1件)
競合と比べて省電力、高パフォーマンスを誇るという。
これ言えるってマジでアホなんだろうな。
歩留まり改善せず次にいく姿勢マジでアホなんだろう。